“憑依”を証明せよ。

 最近は、混雑を厭って映画鑑賞には出かけない土曜日ですが、きょうは他の作品の上映時間、公開から経過した日数など、色々考慮して、きょうは夕方から映画館に足を運ぶことに。
 向かったのはTOHOシネマズ西新井。一時期はメインになるくらい通い詰めた劇場なので、バイクでの移動も楽――かと思いきや、随所で道が混んでいて、意外にもギリギリになってしまった。とりわけ、映画館が入っているアリオ西新井の人出が凄い。バイク駐車場のある一画に着くまでに、一般車両の駐車場に向かう乗用車にしばしば遮られ、施設内も歩きづらい。半ば、予告篇ぐらいは捨てる覚悟を決めました。幸い、上映開始時間には間に合ったけど。
 鑑賞したのは、ジェームズ・ワンが中心となって構築した《死霊館ユニヴァース》の最新作であり、メインであるウォーレン夫妻のエピソード第3幕、悪魔に取り憑かれたことにより殺人を犯した、と訴える青年を救うべく夫婦が奔走するホラー死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』(Warner Bros.配給)
 監督はジェームズ・ワンから『ラ・ヨローナ~泣く女~』のマイケル・チャベスにバトンタッチしましたが、さすがにワンに見出されただけあって安定感のある恐怖描写。ただ、全篇みっちりと恐怖描写に彩られているか、というとそうではなく、悪魔に取り憑かれたと見られる青年の犯行のあとは、それを証明すべく、ウォーレン夫妻が自分たちの知見と能力とを活かした捜査に軸が映っていく。手法はオカルトながら、ミステリ的な興趣があって、個人的には面白かったのですが、ホラー映画としての充実を期待するとアテが外れた気分になるはず。信仰が鍵を握る終盤の展開や、人間の善良さに託したクライマックスも、旧来のハリウッド映画にある価値観を引きずっていて物足りない、とも言えますが、往年の方法論を蘇らせつつも現代の映像技術と洗練された方法論で仕立てており、作品としてのクオリティは高い。やっぱし、ジェームズ・ワンのスタッフが作るホラーは、ある意味では安心して、そしてそれゆえに不安に駆られながら楽しめます。

 上映終了は18時40分、まっすぐ家に帰れば、いつもの夕食の時間には着く。せっかくなので、アリオ1階にある銀だこでふた舟ばかり購入して帰宅。

コメント

  1. […] 原題:“The Conjuring : The Devil Made Me Do It” / 監督:マイケル・チャベス / 脚本:デイヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリック / 原案:ジェームズ・ワン、デイヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリック /  […]

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