走る先に危機また危機。

 プログラム切替直後の火曜日は午前十時の映画祭13わ観に行く日……という、このところ忘れかかってたルーティンに久々に戻りました。あんまし余裕はないのですが、最後の本数稼ぎのために出かけてきました。
 劇場は先日に続いてTOHOシネマズ日本橋。年の瀬だからか、電車の利用客も減っている印象。クリスマスも終わったので、映画館の人出も標準よりちょっと多いくらい。このくらいが私にはちょうどいい。
  鑑賞した今コマの作品は、ジュネーブからパリに向かう長距離路線に、開発された伝染病に冒されたテロリストが侵入したことで始まパニック・サスペンス『カサンドラ・クロス』(日本ヘラルド初公開時配給)
 タイトルと、鉄道を舞台にしたサスペンス、ぐらいの予備知識で観に行ったのですが、お陰でけっこう純粋に楽しめました。これは面白い。
 もはや絵空事とは感じにくい“感染病”という題材を長距離電車に乗せる、というアイディアに様々なトラブルを加えて、変化に富んだサスペンスになっている。序盤はどちらかと言えばホラーに近いテイストですが、次第に謀略まで交えたサスペンスになり、クライマックスではアクション要素まで加わってくる。電車の中の者も外の者も、それぞれギリギリのところで迫られる決断と絶え間ない緊張感は秀逸。
 やむを得ないとはいえラストの犠牲はあまりにもやるせなく、どうしてもモヤモヤは残る。ただ、安易に綺麗に終わらせなかったところに作品としての矜恃を感じますし、そこを貫いたからこそ本篇はリアルです……実際、途中の押し付け合いや終盤の冷酷な判断は、3年くらい前に似たようなの見ちゃったしね、現実で。
 最近はあまり話にも上らず、私自身タイトルくらいしか覚えてなかったわけですか、今だからこそ顧みられるべき秀作でした。

 鑑賞後はまたぞろ日本橋ふくしま館へ。こないだ食べたばっかりなのに、老麺まるやの喜多方らーめん大盛りを堪能してきました。日本橋界隈にはほかにも美味しい店はありますけど、個人的にはいちばん理想に近く、安心して食べられる味なのです。食べ納め食べ納め。

 ちなみに、今年映画館で観た本数は、これで99本。果たして年内にあと1回、映画館に足を運べるかどうか。

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