「きょうも『ショコラ』ですか?」「いいえ、『シャクラ』です」

 本日も映画鑑賞です。行き先はTOHOシネマズ日比谷……劇場としてはあんまり好きじゃない、けれど時間割をあれこれ調べた結果、ここが私にはいちばんちょうどいい、と判断せざるを得なかったのです。
 天気にやや不安がありましたが、ここはあえてバイクにてお出かけ。読み通り、最安値の駐車場はギリギリ空いていた。さすがにこの陽気では、バイクでの外出に二の足を踏むひともいるだろう、と考えたのです。それでも、2台分しか空きはなかったので、薄氷の展開ではあった。
 鑑賞したのは、『ジョン・ウィック:コンセクエンス』への出演も話題となったドニー・イェンが久々に監督と主演を兼任、敬愛する金庸の武侠小説を、以前からの盟友・谷垣健治をアクション監督に招いて映画化、宋の英雄となりながら冤罪により追われる立場となった男の戦いを描いたシャクラ(字幕)』(TWIN配給)
 ドニー・イェンと谷垣健治のタッグ、しかも武侠物、となれば、アクションがとんでもないのは確実。ゆえに、どーしても早く観たかったのです――決して、見出しを先に思いついたわけではない。ほんとに。思いついてしまったが最後、別の作品挟めなくなっちゃったけど。
 期待に違わぬ、常軌を逸したアクションでした。『グリーン・デスティニー』のような優雅で美麗な武侠ではなく、ドニー・イェンが近代物で披露する重量感のあるアクションに、ワイヤーやCGで浮遊感をマシマシにしたような代物。アメコミとは違う迫力に惚れ惚れします。中盤の壮絶な混戦の見応えは特に凄まじい。
 ただし、ストーリーのほうはだいぶ雑然としてます。冒頭から説明が多いけど、中国史や武侠物に馴染みがないと(私は映画でしか触れてないから極めて浅い)把握しきれず、話の流れもどうも乱暴さが目につく。2時間ちょっとの尺に収まるよう、人物関係など整理はしていると思われますが、そのせいでだいぶ無理が生じているのではなかろうか。伏線のない展開、唐突な人物の登場が頻繁で、知識なく安易に追いかけると取り残されてハマれなくなる。ノリで追いかけたほうがいいように思います。
 なにせ全般で展開に唐突の感があるため、充分な効果を上げていないきらいはありますが、熱い見せ場もあって、娯楽映画として実が詰まっている。ラストに伏線を残した思惑通りに続篇が製作出来るかは現時点で謎ながら、これ1本でもけっこうな満腹感が味わえます。

 劇場を出ると、雨こそ降ってませんが相変わらずの曇り空、そして寒い。もはや考えてうろつくのも厭なので、毎度のように日比谷ラーメンアベニューで済ませよう、と立ち寄ってみたものの、ちょうどインバウンドが大勢なだれ込んでいてごった返している。ひとりなら座れそうだけど落ち着いて食べられる気がしないので離脱。最終的に、バイクを駐めたところにほど近いから、という理由で、久々にふぐだし潮 八代目けいすけに立ち寄って食べました。しかし食べたのは芳醇鴨そば……もうちょっと歩いたところにある銀座鴨そば九代目けいすけで提供しているのと同じと思しいけど、あそこまで足を伸ばすことを思えば、こっちで食べられるのは有り難い。
 食事を済ませてもまだやっぱり寒いので、大急ぎで帰宅。道路交通法の許す範囲でだいぶ急いだつもりですが、それでもだいぶ冷えたようで、現在少々風邪気味です。作業も進めたいけど、あとに響くので、早めに寝た方がいいかも……酒林堂チャンネルのライブ配信が終わったら。

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