プログラム切替直後の月曜日は午前十時の映画祭14を観に行く日……なんだけど、今週1日遅らせました。
理由は、ちょうど同じ日に、前日採取した血液をクリニックに提出する日だったから。他の季節なら、たとえ映画鑑賞の日と重なっても、提供された保冷バッグに念のための保冷剤をつけて持ち出し、行きか帰りにちょっと遠回りして提出してくればいい。しかしいまごろはそうはいかない。いつも足を運ぶ日本橋でも、予備に利用する錦糸町でも、上映時間が早く、映画鑑賞に行く前にクリニックに立ち寄ろうと考えるとやたら早起きになってしまう。かと言って、映画鑑賞のあとだと、暑すぎて血液の状態が悪くなる可能性がある。
というわけで、今週の月曜日は用事を血液運びに絞り、ついでにラーメン店に行ってくるだけに留め、午前十時の映画祭14を観に行く日をズラしたわけです。
9時15分と早い時間割のため、全行程基本的に早め……にしなきゃいけないんだけど、何のかんのと準備に手間取ってしまうのはいつもの通り。それでも、間に合ってしまうくらいの距離感なのが、この映画祭でメインに利用しているTOHOシネマズ日本橋の有り難さ。
鑑賞した今コマの作品は、鬼才ジョージ・ミラー監督と主演メル・ギブソン、そして今も新作の計画がある伝説のシリーズの記念すべき第1作、秩序が失われ始めた世界で、警官が復讐のために疾走する『マッドマックス』(Warner Bros.初公開時配給)。
『~怒りのデス・ロード』も『~:フュリオサ』も観たけど、原典である本作は未見のままでした。別にそんなつもりはなかったけど、大スクリーンでかけてくれるこの映画祭に改めて感謝。
しかし、ここまで状況が違うとは思いませんでした。だいぶ荒れてるけどいちおうはまだ共同体が機能していて、マックスはだいぶヤバいけど最初はちゃんと警官。明らかに廃墟なロケーションや最小限の小道具から予算の安さは窺い知れますが、ちゃんと雰囲気を作り出しているのが巧い。
そして特筆すべきアクション、暴力描写の鮮烈さです。迫力という点ではまだ、21世紀に入ってからの新作に及びませんが、アイディアと見せ方は1979年という製作年を思えば斬新。バイクの疾走感が伝わってくるショットはいま観ても爽快。
何せほとんど説明がないので、燃料が枯渇しつつあり文明が衰退している時代である、とか、警察のスタンスや暴走族の行動理念などが解りづらい傾向にありますが、荒っぽくもドラマとしての構成は的確で、感情の揺さぶり方も、苦く虚しい余韻も秀逸。確かに、魅せられる作品でした。
ちなみに午前十時の映画祭14は8月はどこでも『マッドマックス』です。後半は『マッドマックス2』。なので、予算も世界観もグレードアップするさまを短期間で楽しめます……そこまでやるなら夏休みぜんぶ使って第3作までかけてくれてもいいんじゃないかな~、とは思いますが、まあそこはそれ。
鑑賞後は毎度のごとく日本橋ふくしま館に赴き、イートインにて昼食。今日が最終日の麺家心花の醤油らーめんをいただきました。このお店のメニューをいただくのは2度目なんですが、前回、感想を書き忘れていたので、今度こそ書きます……失念しなければ。
TOHOシネマズ日本橋、エレベーター向かいの壁に掲示された『マッドマックス』上映当時の午前十時の映画祭14案内ポスター。
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