胸を張って、故郷に帰るために。

 プログラム切替直後の月曜日、は祝日であんまし繁華街に出たくなかったので、1日遅らせ、本日、午前十時の映画祭14を観に行ってきました。
 大つけ麺博期間中につき、引き続き行き先はTOHOシネマズ新宿です。陽気がいいので、今日はバイクで出かけるか、本当に玄関を出る寸前まで迷ってましたが、結局た、電車を使うことに。ラッシュアワーは嫌だけど、乗ることが出来れば基本、事故などがなければ決まった所要時間で到着する。対してバイクは、ショートカット出来る分、距離は短く出来るけれど、途中で渋滞が起きたら時間が余計にかかる。更に、安く上げるためにはいつもの駐車場を使うのが絶対条件ですが、そこから映画館までの徒歩がけっこう長い。こうした条件を天秤にかけ、安全策を選択しました……バイクには乗りたいけど、結果ストレスになるのも嫌だし。
 ギリギリでまだ逡巡していたことも災いし、なかなかの綱渡りになりましたが、辛うじて上映開始前に劇場に到着、不安定なお腹をなだめたあと、どうにか安心して着席。
 鑑賞したのは、スティーヴン・スピルバーグ監督による戦争映画、たったひとりの兵を連れ戻す任務のため、ノルマンディ上陸作戦直後のフランスに赴いた兵士たちの姿を描くプライベート・ライアン』(UIP Japan初公開時配給)
 これは1回は観ておくべきだろ、とBlu-rayが初めてリリースされたときに購入し、だいぶ間を空けつつもそれで鑑賞して、衝撃を受けると同時に「これは映画館で観るべきだわ」と痛感した1本でした。採り上げてくれてありがとう。
 やはり、大スクリーンで観る冒頭30分は圧倒的です。本当に戦場に投げ込まれたかのように錯覚する臨場感で襲いかかる、戦場の凄惨さ。このくだりだけで、戦争の恐怖十二分に表現出来てる。
 なんなら、このシーンを観たら離脱してもいいかな、と思っていたのに、やっぱり席を立てませんでした。ひとりを救うために未だ制圧されていない敵地を突き進む理不尽に、渋々受け入れていた兵たちも、相次ぐ仲間の死に迷いを生じる。
 それでも突き進むのには維持もあったでしょうが、何よりもミラー大尉の言葉が象徴的だと思う。決してこの任務に限らず、理不尽な戦争というもののなかで、この小さな任務に意義と救いを見出そうとしている。
 久しぶりに再鑑賞すると、こういう意味で実はプロローグが既に重いのです。自分でも驚きましたが、この序盤数分で少し目頭が熱くなってしまった。その理由を知りたい方は、過酷な冒頭30分を乗り越えてラストまで確かめてください。

 鑑賞後は予定通り大つけ麺博へ。1週間入れ替えに戻ったので、このあいだ来たときとラインナップは一緒。でももう1回、ひととおりのメニューを見直して、けっきょく当初考えていた候補のひとつをいただいてきました。迷うのも愉しみのひとつよ。
 食事を済ませたら、まっすぐ帰宅。さっさと仮眠を取――ろうとしましたけど、うまく寝付けず。半端な時間に帰ったからか、それとも映画と濃いめのつけ麺で熱くなりすぎたか。仕方がないので、このあとは眠気と戦いながら、作業や透析をします。

TOHOシネマズ新宿、スクリーン8入口前に掲示された『プライベート・ライアン』上映当時の午前十時の映画祭14案内ポスター。
TOHOシネマズ新宿、スクリーン8入口前に掲示された『プライベート・ライアン』上映当時の午前十時の映画祭14案内ポスター。

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