作業が追い込み、と言いつつ、今日は午前十時の映画祭15を観に行ってきました。スケジュール的に、今日あたりに押さえないと2本めにしてコンプリート不可能になってしまうから、というのもありますが、実はもうひとつの用件の方がメインかも知れない。
今回も開映が早いので、満員電車を利用してTOHOシネマズ日本橋へ。鑑賞した今コマの作品は、ウィリアム・ワイラー監督の超大作映画、ローマ帝国によってすべてを奪われ、復讐を誓った男の長い冒険を描いた『ベン・ハー(1959)』(Warner Bros.初公開時配給)。
この映画祭で鑑賞するのは何度目か、しかしほぼ毎回のように、観始めてから「あ、これ宗教映画だった」と思い出します。そのくらい紆余曲折が激しいし、後半の騎馬戦のインパクトが強いのよね。
セットの印象とか芝居の組み立てとか、やはり現代とだいぶ違うことを随所で感じますが、それ故にもうこういう映画は撮れないだろうな、と毎回実感します。実際、10年くらい前にティムール・ベクマンベトフがリメイクではなく原作の再映画化というスタンスで撮りましたが、映像の質こそ上がっていても、作品としての風格は及ばなかった。
終盤の“奇跡”も、ちょっと素直に描きすぎでは? と現代の目線では首を傾げてしまうのですが、それもまたこの時代ならでは。このままでは救いもなく終わってしまうのを、奇蹟と奉仕に委ねることで成し遂げている。
ともあれ、大がかりな歴史ロマンを堪能できました。近年でも『グラディエーターII』みたいな作品もありますが、いい意味でも悪い意味でもリアリティを増し泥臭く、なおかつエンタテインメント性が高まったいま、逆にこういう過去の名作でしか得られない養分、昂揚感もあるのです。
鑑賞後がどっちかというと今日の本題。
まっすぐ日本橋ふくしま館まで赴き、イートインにて老麺まるやの喜多方ラーメンを食べてきました……前回の出店が、2月末の私の旅行と重なってしまったから、だいぶご無沙汰だったのです。
ただ、本当はチャーシューメンが食べたかった。ただし、まるやのチャーシューメンは1日の数量が限定されている。前は確か20食だった気がするんですが、今日は30食と書いてありました――が、どのみち、13時に終了する映画を観終わって、店に到着する頃には当然売り切れてる。『ベン・ハー』なんて4、5回観てるはずだし、わざわざ全篇観なくても、休憩時間に抜け出してしまおうか、とも思ったのですが……なにせいちばんの見どころである騎馬戦は、休憩後のひと幕なので、そこまで粘ったら、決着まで見届けざるを得なかったのです。せめてもの慰めに、大盛りでいただきました。
他のお客さんとお店の方との会話から察するところ、次回のまるや出店は来月末あたりっぽい。次こそチャーシューメンが食べられますように……。
TOHOシネマズ日本橋、スクリーン1入口脇に掲示された『ベン・ハー(1959)』午前十時の映画祭15上映当時の紹介記事、と休憩時間の案内。
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