何度目のローマなのか。

 月末の追い込み時期、しかも今回、やや不調だったので進捗が悪く、あんまりのんびりしていられません――が、それでも午前十時の映画祭15だけは優先で観てきました。とりあえず、この映画祭のコンプリートだけは果たしたいので。
 いつものTOHOシネマズ日本橋にて鑑賞した今コマの作品は、もしかしたら知名度では並ぶものがないんじゃないか、というレベルの定番、外遊先で公務から逃げ出した王女と、うだつの上がらない新聞社駐在員の1日限りのロマンスを描いたローマの休日』(パラマウント初公開時配給)。。
 劇場で観るのももう何度目か、記録を確認しなきゃ解らないくらい観ているので、もはや無理に筋を追わず、気になってたところとか、ここは観ておきたい、というところだけ意識を集中させてました。
 例えば、有名なスペイン広場の時計塔の矛盾とか。シーンの途中で時計が巻き戻されてるのは知ってましたが、そこにあえて注目することはなかったので……もっとも、このシーンを追求しすぎるのは酷だと思う。ほぼロケで撮影されてて、時間的な制約もあっただろうし、時計の文字盤だけ填め込みで修正なんてのも当時は面倒だったろうし。
 でも特筆すべきは、ロマンス部分の品性と巧みさです。実は、甘いやり取りはほんの一部しかない。ずっと節度のある振る舞いで、安易に口説くような台詞は、メイン二人にはない。むしろ美容師が積極的に口説いてる。だから、別れが迫ったくだりの溢れる感情が劇的だし、クライマックスの更に節度を保った、彼らだけに解るやり取りが深い。
 前述の通り、もう何回観たか解らない作品ですが、何回観てもいい映画です。

 昼食は日本橋ふくしま館のイートインに行くことが多いものの、今日はラーメンではなく豚丼……嫌い、というわけではないけれど、私の外食ではあまり選ばないものなので、映画館の入っているコレド室町2近くの神田らぁめん悠へ。2番手のような扱いをしてしまってますが、ここのさっぱりとしたスープと、モチモチ感の強い平打ち麺はお気に入りなので、ときどき来たくなるのです。

TOHOシネマズ日本橋、通路に掲示された『ローマの休日』上映時の午前十時の映画祭15案内ポスター。
TOHOシネマズ日本橋、通路に掲示された『ローマの休日』上映時の午前十時の映画祭15案内ポスター。

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