今期、観るものがあまりない。

　家で透析をするようになっておよそ２年、この生活にもすっかり慣れてきました。
　基本、透析の準備中、実施中はその時間にやっているテレビ番組を観るか、契約した配信サービスの動画を観るか、録画してあるアニメを観てます――もちろん、手が使えるなら、作業も並行して。
　観たいテレビ番組がない状態でまず考えるのは、そのとき放送中のアニメ番組の録画です。このお陰で最近は、好みの作品については、リアルタイムでなくとも放送期間中には概ね鑑賞出来ている。
　が、今期は正直、このストックがあまりありません。なにせ、期待していた作品を既に２本、事実上切っているのです。
　１本は、原作が好きで読んでいたために楽しみにしていた作品。なんですが、なまじ原作を読んでいるだけに、原作の雰囲気を無視した絵柄、演出がどうしようもなく耐えられない。作画のクオリティは高く、カメラワークもアニメとしては冒険的なんですが、正直、世界観や物語の邪魔をしているだけ、としか映らない。映像の作りがそんな感じだからか、声優の演技も効果音のつけ方も一向にしっくり来ない。本当に原作はお気に入りなので、義務感で録画は続けてますが、あんまり観ていません……正直、苦痛だし。
　もう１本は、録画継続どころか、開始10分ほど観て毎週録画の設定を解除してしまった。アニメオリジナルで、タイトルや事前に出た情報は私好みだったのですが、いざ蓋を開けてみたら、冒頭から仕上がりが悪い。普通、オリジナル作品の冒頭はそれだけ魅力的に作ろうとしそうなものなんですが、まったくそんな風に見えない。演出は安っぽくて、緊迫感がある場面のはずなのに伝わらない。いちばんいけないのは絵のクオリティです。宙を飛んでいるキャラクターが地上に降り立つ場面が、まるでエスカレーターに乗っているみたいな動きだったことで、あっという間に冷めてしまった。そこからもう少し続けて観ましたが、プロローグと繋がらず背景もぼんやりしすぎていて、あまりに惹きつけるものがなく、鑑賞をストップ。なにせ第１話の序盤でこれなので、もう付き合える気がしなかったのです。
　そんなわけで、今まともに観ている新作は『るろうに剣心』と『百姓貴族』、あとは既にNetflixで視聴済の『スプリガン』、そして劇場版新作の公開に合わせて傑作選を放送している『シティーハンター』、といった感じ……全体に、果たして今は令和なのか、というラインナップだな……。