なんかまだ続いてそうな。[レンタルDVD鑑賞日記その736]

 こないだ前巻を観たばっかりですが、今年2月リリースの『呪われた心霊動画XXX NEO_08』を鑑賞。いずれ閉鎖されると言われる低いガードを訪れた投稿者が怪異と遭遇する“ガード下”、緊急事態宣言下にリモートで会っていた恋人の姿に異変が起きる“蟲”、友人同士で山中に出かけた際、同時に回していたカメラが捉えた不可解な出来事“首くくりの杜”など、全5篇、実際には番外含め6編を収録。
 今回も出来映えは上々。個別の怪奇映像自体は間違いなく合成加工で何とかなる、しかし投稿者へのインタビューや後日談によりおぞましさを増す作り方が、ここまで綺麗にハマってるシリーズはけっこう珍しい。
 冷静に考えて、毎回のように異なる投稿がリンクし合う展開になるのは不自然で、それだけで眉に唾つけて観るのが当たり前……しかし、それできちんと怖さ、不気味さが演出出来てるなら、私としては文句がない。
 私がいちばん強烈、と感じたのは5本目の“肖像写真”。導入のシチュエーションはありきたり、しかし終盤の展開がなかなか凄い。特に、同行した友人のスマホに起きた異変を記録した動画は、近ごろ誰しも見るものに怪異が発生しているので、身に迫る怖さがある。
 納品直前に送られてきた映像、という体裁でもう1本、巻末に添えられていますが、これもなかなか効いてる……ただ、漫然と観たり、怪奇動画の部分にだけ注意してると、意味に気づかない恐れがある。ピンと来なかった人は、巻頭から観返してみましょう。意味が解ると同時に、謎もまた深まり、寒気を覚えるはず。
 それにしてもこの巻、例によって幾つかのエピソードが緩やかにリンクしているのですが、それがいったいなにを導いているのか、どう繋がっているのか、までは把握しきれない。巻末に番外として追加した映像がなにか示唆しているようですが、それは本巻に収録されたあるエピソードを指すのか、或いは続巻への布石なのか。……まあ、続かなくてもこっちは構わない。1巻でこれだけ楽しませてくれれば充分だ。

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