11月26日に、今年6月リリースの『ほんとにあった!呪いのビデオ96』を鑑賞……やっと、やっと穴が埋まった。
現代的なサーヴィスの様子を記録した映像に恐怖が映り込む《墓参り代行サービス》、心霊スポットに赴いたバイト仲間たちを撮した動画の不可解な事象《誰?》、投稿者の奇妙な依頼に端を発する夏の連作第1章《ナガレモノ》前後篇など、全7篇を収録。
というわけで、今年夏の連作をいまごろ、しかも終わりから逆の順序で鑑賞したわけですが……なんか、そんなに意地になって順番守ろうとしなくても良かった気がする。98巻のおさらいが丁寧すぎて、けっきょく先行するエピソードでどーしても観ておかなきゃいけない部分なんかなかったし。
今回の白眉はむしろオープニングあとに配された《誰?》だと思います。シチュエーション的にはありがちだし、最後の展開も「本当に怪異?」とちょっと首を傾げるのですが、ごく冷静に検証するほどに恐怖がいや増す、という趣向が出色。あとはもうちょっと“あり得ない”感じが出てれば完璧でしたが、これでも充分面白いし、怖い。
他の映像も、さすがにこのジャンルの元祖だけあって、フォロワーよりもバラエティを感じさせるものばかりですが、ただ惜しむらくは、インタビューや追加取材といった形での追求が甘く、ネタとしては悪くないのに、解りにくさや、釈然としない印象を残すものが多いこと。特に《お迎え》は、シチュエーション的にもかなり優秀なのに、それが本当に怪異なのか、ちょっと確信が持ちづらい。撮影されたのと同じ場所にて近い条件で検証するか、せめてかなり似せた環境での検証で、そこに映るはずのないものが映っている、ということくらい納得させて欲しいところ。それこそ、シリーズ第1巻では丁寧にやってたんですけどね。
ちなみにこれで、最新巻まですべて観たことになります……細かいことを言えば、CSのファミリー劇場のために製作した特別編や、通常とは違ったかたちでリリースされた巻を未だに観ることが出来てない。前者については、のちにDVDでもリリースされたので近々借りるつもりですが、後者はどうやっても入手が難しそう……復刻してくれんかなぁ……。
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