みんな何がしたいのやら。[レンタルDVD鑑賞日記その836]

Not Found 50-ネットから削3除された禁断動画-(Amazon.co.jp商品ページにリンク)

 1月24日に、2022年3月リリースの『Not Found 50-ネットから削3除された禁断動画-』を鑑賞。都市伝説を券使用する様子を生配信していた男性達を襲う怪異《抜けていく歯》、民泊を利用したカップルが恐怖に見舞われる《ベッドの下に…》、かつて新聞記事として掲載されていた心霊写真を探して欲しい、という依頼から始まる前後篇《新聞に心霊写真が…》など、全6篇を収録。
 以前は毎巻のように挿入されていた、珍妙なエピソードが今回は含まれていません。怪奇現象の有無に拘わらず、すべて普通に“怖い”映像ばかりが収録されてる。
 とはいえ、基本的な構成、クオリティは概ねいつも通り。冒頭にはグロテスクなエピソードが入り、怪奇現象の有無を問わず、それなりにゾッとする展開が待つ短篇が複数。《ベッドの下に…》は都市伝説に聞くあのパターンを、最近生まれたモチーフに絡めた、というだけですが、それなりに目は惹きますし、《抜けていく歯》は怪奇現象ではありますが一風変わっている。フェイクだとしても、発想は評価していいレベル。
 しかし前後編に分かれた長篇《新聞に心霊写真が…》は正直、酷い仕上がりと言わざるを得ない。スタッフが終始大真面目な力作なんですが、そのスタッフも含め、誰も彼も行動が不自然です。全体を見通すと、そもそもなんでこの番組に依頼したのかが意味不明。スタッフにしても、なんでこの依頼を題材にしようとしたのかが腑に落ちないし、調査の過程で出てくる情報が、どうしてこの順序で引き出されたのかも納得がいかない。一体いつ頃の記事か解らないのに、なんで記者から特定出来るのよ。わざわざ依頼主に報告するときの場所や状況も御都合主義的だし、終盤の展開に至っては何もかもが雑です。本気でツッコミを入れ始めたらキリがない。
 出来にしばしばムラがありつつも、ほぼ同一のスタッフのキャラクター性も活かした作りで、50巻まで到達した本シリーズですが、その記念すべき巻にしてはかなり微妙、というか、はっきり駄目と言っていいくらい不出来。フェイクでもいいから、いやフェイクだからこそもうちょっと練ってほしい。

 そう言えば、47巻を最後に登場しなくなっていた演出補・杉本ですが、どうも裏で色々とあったようです。本人らしきアカウントが昨年末からときどきTwitterで呟いている内容から察するに、再登場は難しそう。
 個人的に、ず~っと彼女に道化役をさせておくのもどうなの、と思っていたので、色々とゴタゴタしているのが早く解決して、快く新しい道に進んでくれることを願います。

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