編集するには理由がある。[レンタルDVD鑑賞日記その845]

心霊闇動画82(Amazon.co.jp商品ページにリンク)

 4月26日に、2023年10月リリースの『心霊闇動画82』を鑑賞。旅先のレジャー施設で撮影された奇怪な代物《ウォーターアトラクション》、公園の中に再現された先史期の住居に潜り込んだ男女が遭遇する恐怖《竪穴式住居》、撮影者が同級生とふたり屋上で酒を汲み川歓談する映像に紛れ込んだ遺物と、彼らの背景について語る《高校時代の友人たち》など、全7篇を収録。
 先に感想をアップした『ほんとにあった!呪いの動画2』と一緒に届いたのがこれ。順番のお陰か、なんかいつもより出来概要に思えてしまった。
 怪奇映像のクオリティ自体はいつもの通りなんですが、インタビューで背景が語られているそれだけで、観ていられる作品になってる。地味~にいいのは《ウォーターアトラクション》です。映像自体はありがちな趣向だし、インタビューで語られるエピソードが少々派手すぎて不自然なんですが、少なくとも興味は惹かれる。何より、インタビューによって気づかされる、それ自体は怪異とは言えない要素が、ちょっと薄気味悪くなります。実際のところ、フェイク動画を制作する際に入手した映像の持ち主から、こうして欲しい、と頼まれた結果だと思うんですが、もしそうなら、それを軽く言及することでぼんやりした不気味さに変換したのは、質より量、でひたすらに作品を積み重ねてきた経験値の為せる技でしょう。
 とはいえ映像の出来はいつも通りだし、ドキュメンタリー部分の腰が重いのも毎度の話。インタビュー映像だけで背後関係を語らせ、曰くありげにするのはけっこうですけど、どうせ裏がありそうなら、ちゃんと現地や関係者への取材を行って補強しましょう。これではエピソードをいくらでも盛れるので信用ならんぞ。
 なお、今回は巻末に珍しく、過去の収録作の後日談が収録されている。何か新しいことがあったのか、と思いきや、収録映像について、視聴者から指摘された発見の報告でした……意地悪な見方をすれば、過去の映像にあったミスを、視聴者からの投稿に便乗するような形で言い訳しているように思えた。まあ、それもひとつの手法とは言えるので、ここは許そう。

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