6月11日に、2017年6月リリースの『心霊曼荼羅2』を鑑賞。カップルがビデオ通話の様子を記録したところ、あり得ない現象が映ってしまう《虛霊憑依》、タレント志望の女性が投稿用の料理動画を撮っていたところ、異変が続発する《SNSへの投稿》、サークル活動の帰りに何気なくカメラを回していたときに見つけた不審な人影から始まる恐怖《手を振る男》など、全11篇を収録。
前巻が、あちこち不自然なところは観られたものの、内容的には楽しめたので、さっそく続刊も借りてしまいました。
やはり取材パートなし、投稿映像に随時解説のテロップを入れるだけで音声のナレーションすらない、という、ストイックとも安上がりとも言える作り。シチュエーション的に珍しくないものも多いんですが、少なくとも観ていられる。
惜しむらくは、一部のシーンのリアクションがどーしても微妙に感じること。たとえば、不気味なものが撮れる以前にカメラに異常が生じる場面が何度かあるのですが、今日日はレンズを覗くのではなく、モニターを見ながら撮影するのがほとんどです。さすがにここまで不安定な動作してたら1回訝しがらないか? と首を傾げてしまう。そして、随所でリアクションが大きすぎる。肉眼で見たって、その不気味さや怖さに気づくのが遅れることは多いのに、「そこで驚け」と指示されてるがごとく反応してしまうのはどうなのか。特に《SNSへの投稿》というエピソード、シンクに幾筋か垂れてる血を見た瞬間に、撮影者が大声を上げるんですが、さすがにそこまで急に驚きはしないでしょ。むしろ、このエピソードはタレント志望の子を撮っているのですから、被写体に怪我がなかったか気遣う方が先のはず。驚くとしても、その前に「いつここに血が垂れたのか?」という疑問のほうが先です。
この《SNSへの投稿》というエピソード、料理動画の撮影というシチュエーションもさることながら、具体的に不気味なモノが映り込むまでの展開がまあお約束じみているものの、基本的には巧みに怖気を誘う呼吸で、なかなかに巧いのです。それだけに、仔の反応の不自然さと、肝心のいちばんの怪奇現象が微妙に解りにくく違和感も強いのが残念。まだ2巻観ただけですが、このシリーズの強みも弱みも凝縮したような仕上がりになってます。
とはいえ、相変わらず観る分にストレスは感じませんし、伸びしろもありそうなので、このまま続巻も借りていきます。
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