11月22日に、2024年6月リリースの『呪われた心霊動画 XXX_NEO 20』を鑑賞。道で拾ったテレホンカードを使い、記された番号に電話をかけてみた女性たちを襲う恐怖《テレホンカード》、旧作、そして先行する《審魔眼》からも繋がる謎を追う《UFOミル会》《ラバーソウル》、シリーズ編集が失踪直前にメッセージとともに残した映像《誤字》など、全6篇を収録。
相変わらず、このシリーズの見応えは素晴らしい。そんなことあるか? というくらい、異常なことが起きる映像ばかりですが、ドキュメンタリー部分で丁寧に裏打ちして、映像にあるドラマを掘り下げてくるから、普通にホラーとして観ていられる。
このシリーズ、そもそも“NEO”を冠して仕切り直したのは、映像に添えていた通しナンバーが100に達し、百物語が成立したので新章に入る、という定義でした。本巻でNEOでも100本目に到達したため、既にリリースされている新作から『呪われた心霊動画 XXX_ZERO』に変更されている。そういうこともあってか、今巻ではシリーズ初期からちらつく大きな謎《0チャンネル》の核心に迫る――ような雰囲気を出している。結局、それが何なのかは明白になってないけど、題材としては面白い。このネタ、オカルト系の要素がこれでもかとブチ込まれていて、決してここで終わりにはなりそうもないですけどね。
……と、評価しつつも、それでもさすがにこれだけ巻数を重ねると、「そう来るだろうね」というパターンが見えてしまう場合もある。テレホンカードという、いまの学生はたぶんほぼほぼ見たことがないであろう題材を扱った《テレホンカード》派、着眼はいいけど個々の展開は手垢がついていて、内容的には充分恐ろしいのに既視感も強いのはなんだかもったいない。もうちょっとバリエーションつけようよ怪異の人。
今巻は、ホラーとして見応えはありつつも、怪異そのものよりも、映像に付したドキュメンタリー部分のほうの面白さが上回っているのはちょっと残念。何なら、冒頭の《ラバーハンド》で投稿者が言及する現象を実際に試してみる部分の方が怖かった。アレは駄目、やっちゃ駄目。
まあ、ちょっと腐しつつも、やっぱり内容、出来は充分、私の求めている水準を超えている。続く『~XXX ZERO』も引き続き鑑賞します……しかし、タイトルからすると、《0チャンネル》のネタはまだ持ち越しになりそうですが、これ、終わりはあるのか?
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