本日は所用のため、新橋まで出かけておりました。
用事が片づくのはだいたいお昼頃。家に帰ってから食べているとそのあとの予定に影響が出てしまうので、新橋駅近くで済ませたい。となれば、私が調べるのはラーメンです。
目的地の住所が虎ノ門に属しているため、はじめはその付近で調べて、気になるお店もあったのですが、帰りにまた新橋駅を使うにはちょっと遠い。なので、新橋周辺に切り替えて探してみたところ、いいお店が見つかった。
気懸かりは、ちょうどお昼時に訪問することになるため、混雑しているかどうか、でしたが、混んでいたら素直に諦めることにして、所用を済ませたあとまっすぐ現地に赴いた。
お店の名前は、鮨とラーメン うおがしや 新橋店。実はこのお店、以前に『YOUは何しに日本へ?』で、密着した海外の方が、ガード下のお店を巡っていたときに訪れた店なのです。番組で観たとき、印象的な店構えと、ラーメンに新鮮なネタを使った鮨、という料理のコンセプトにちょっと惹かれて、記憶に残っていました。
お店の場所は新橋駅近くのガード下で、すぐに見つかった。店内を覗いてみたところ、どうやら座ることは出来る。ここで迷うのも時間の無駄なので、さっそくドアの外にある券売機に向かう。
驚いたのは、券売機が現金のみの対応になっていたこと。食べログなどの写真を参照すると、現金も使えていたはずなのですが、何かの事情でキャッシュレスのみにしたのでしょう。まあ、支払いの手段はあるので、購入して店内へ。
注文したのは、鮨とラーメン うおがしや 新橋店の赤酢握り2貫と追いかつおラーメンセット。実は私、鮨はそんなに好きというわけではないので、ラーメンだけ注文するつもりだったのですが、平日の11時から14時限定のメニューで、しかもこれでちょうど1000円とだいぶリーズナブルでしたから、反射的に購入してしまいました。特に好きなわけではないけれど、拒絶するほど鮨が嫌いなわけではないし……冷静に考えると、外食で初めて鮨を買ったかもしれない。
驚きだったのは、注文から提供までの早さ。私は席に着く前にまず鞄から薬を取り出し、それから着席して食前に飲むべきものを摂取して待つのですが、用意が済む前に鮨もラーメンも出てきてしまった。
この追いかつおラーメン、小さなタモが浸かっていて、中に削りたての鰹節が入っている。食前に箸で10秒ほど掻き混ぜ、風味を加えてからいただく、というのが案内に書いてあったのですが、なにせこっちは薬も飲めてない。慌てていたので、鰹節を掻き混ぜて、タモを上げたあとで、まだ写真を撮ってなかったのに気づいた。というわけで、写真は着丼したときの状態ではありません。
掻き混ぜたあとはまず、スープから啜る……確かに美味しい。恐らく鰹節がメイン、あるとしても魚介から出汁を取っただけの塩ラーメンという趣ですが、追い鰹をしているので、鰹の風味が口いっぱいに拡がる。スープだけでも充分楽しめそうです。ただ、提供時はものすご~く熱いので、舌や喉を通る熱さにご注意。
続いて、麺。これは私のいちばん好きな、加水率高めの平打ち縮れ麺。さっぱりしているけれど風味の強いスープに負けない弾力と、小麦の風味を感じられます。啜ると鰹の薫りごと登ってくるようで、この相性は非常にいい。
具材は本邦のラーメンの王道、チャーシューにメンマ、三つ葉に海苔と、更にナルト。今日日、なるとが入っているだけでなんだか嬉しい。チャーシューはやや歯ごたえを残した仕上がりで、味付けもあまり濃くない。単体ではそこまでインパクトは強くないですが、弾力と脂のコクがいいアクセントとなっている。メンマの歯ごたえ、仄かな苦みも丁度いい。麺とスープの調和を妨げず、食感と余韻を膨らませてます。
ラーメンを楽しみつつ、途中でお鮨を挟んでいく……生憎、提供されたときの説明をちゃんと聞けなかったので、ネタが何か解りません。左が中トロなのは解るけれど、右はいったいなんなのか。カンパチ、という単語を聞いた気がするけれど定かではありません。本当に私の鮨に対する興味はその程度。
ただし味はちゃんと美味しい。卓上に醤油も小皿もないので、そのまんまいただきましたが、シャリに赤酢が効いていて、単体で充分です。新鮮で蕩けるようなネタの風味が、ちょっと濃厚なラーメンの出汁とも合っている。余所のラーメンで鮨が合うとは思えませんが、ここはきちんとバランスが取れてます。
じっくり堪能し、危うくスープを飲み干しかけて、ギリギリで踏みとどまる……さすがに、飲み干すとちょっと塩分を摂りすぎかもしれない、と思ったので。しかし、そうするくらいにあっさりで食べやすい。今日も気温が高く、汗は掻いているけれど食欲はそこそこ、という感覚だったのですが、充分にいただけます。前述した『YOUは何しに日本へ?』では、飲み歩いたシメに訪れていた、と記憶してますが、お店自体、朝7時にオープンして翌朝5時閉店、とほとんどず~っと開いているので、あの利用の仕方は正しい。
新橋はあまり縁のない土地なのですが、また機会があったら食べに来たい、というか、新橋に日中、来る用事があるなら、ランチの第1候補にしたいお店でした。
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