本日の『3年B組金八先生』

 第19話、親のトラブルからドラッグに手を出してしまった丸山しゅう最後の授業の回。

 テキスト的には決して厚みはないのですが、細かな仕種や言動がとにかく重い、今シリーズのハイライトでした。丸山しゅう役の少年が、日常的な台詞のほうで拙いところを多く見せているため少々説得力不足でしたが、禁断症状により錯乱する場面、彼を取り巻くクラスメイトと金八先生の様子が圧巻。谷川俊太郎の名作『生きる』を一種魔法の呪文のように使っていたのにちょっと首を傾げましたが、演出効果は素晴らしかった。このシリーズでは割といい加減なところの多い警察の動きも、未成年相手に任意同行を求めるために訪れたとしながら赤色灯を点けたパトカーで学校を訪れるという絶対にあり得ない箇所を除けばほぼOK(そこがいちばんの問題という気もするが)。

 来週は、他のクラスにも影響を及ぼしてしまった今回のエピソードの後始末。……予告編のイメージが第五シリーズの一月、クラス全員に対する体罰のあとのくだりに似ているのがなーんとなく気になりますが、いずれにしても残すところあと……二回? 三回? どう締めくくってくれるやら。そしてしゅうの卒業と進路はどうなるのか。どきどき。

 ……ただね、しばらく前にも書いたと思いますが、しゅうがドラッグに手を出した原因は、家宅捜索をしておきながら解り易いところにあったドラッグを見落とし、保護者が常に廻りにいることの出来なかった未成年者を放置するような状況を作った警察にもあるはずなので、警察が強硬な態度を取っているのがとにかく不思議でならないのですが。

 などと呟きつつ、来客のために観られなかった両親のために、いまパソコンで録画したビデオデータをDVDに焼いている最中なのでありました。

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