『夢使い』第十一話 過去から来た悪夢

 布団からは出たものの、依然として鬱ぎ込んでいる塔子の元へ、屋号である童遊斎を名指しにした依頼人が訪れた。日が暮れたあとに現れた、塔子と同じ狐面を被り、黒いワンピースを着た女は、塔子たちのおもちゃ店の裏山にある秘密基地に悪夢が出没したという。夜中、悪夢と対峙するために赴いた塔子だが、逆に彼女が悪夢に飲まれてしまう――

 来週がクライマックスとなるため、今回は前振りというところでしょうか。それ故か作画の乱れも少なく、映像的には安心して観られました。

 が、話のほうはいまいち牽引力がありませんでした。悪夢の正体は自明なのに、対策を講じることも出来ず右往左往しているだけなので、何をやっているんだかと白けた気分になる。ドリームサイクロンは三人いないと使えない、という単純な事実がここに来てちょこっと意味を持ったり、それ故に九州の三時花に改めて登場の機会が齎されたり、という工夫は巧いのですが。次回と対で構成したせいなのでしょーか。

 ともあれ、これもあと一回で終了です。

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