『懺・さよなら絶望先生』第3話 ×の悲劇/私は日本に帰りません そういう決心をできませんでした/ドクトル・カホゴ

 誰もがスイッチを持っている『×の悲劇』、二者択一の結果微妙なものを選んでしまう人間心理『私は日本に〜』、世の中少し過保護すぎやしませんか『ドクトル・カホゴ』の3本。

 3話目で早くも……って本当に毒されすぎだな……とにかくOP完全版登場。3期の特徴であるパキパキした色遣いですが、相変わらず絵柄は混沌としてるしシュールだし、観ているあいだ妙な興奮を堪能しました。

 先週の流れからてっきり影武者連作にストレートに突入するのかと思いきや、普通のエピソード2連発。あれ? と首を傾げていたところ、3本目でやっと登場、そして『晒しが丘』と同様に前後篇。ああなるほど、この連作はこーやって処理するつもりか――と呑みこんだところでまた肩透かしを食いそうですが。

 3話構成に毎回前後篇を組み込む、というスタイルで充分と判断しているのか、演出のほうはこのシリーズとしてはわりあいオーソドックスなまま続いてます。微妙に厄介なシーンの多い『×の悲劇』の後光とか、総出で絶望してみせる『私は日本に〜』とか、『ドクトル・カホゴ』の夏っぽい光線の表現とか、細かいところでは工夫が見られるんですが、前シリーズのやたら幅のあった実験性と較べてしまうとやっぱり寂しい。原作のアイディアをちゃんと活かして、呼吸を良くしているので、その意味では不満はないんですが。

 CMにヱヴァンゲリヲン2.0を挿入したあとで“第三選択市”のネタが来たのがいちばん面白かった、というのはあとあとどーなんだろう。

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