冬も近いのに、何故かホラー2本立て。

 どういうわけか今年は秋から冬にかけて、ホラーやスリラーがやたら公開されます。観たいものは優先的に拾っていく方向でやってますが、今日はその中でも特に楽しみにしていたのが、何の因果か同日公開。ええ、意地でハシゴしてやりましたとも。また私の行きつけになっているTOHOシネマズ西新井が、見透かしたようにハシゴしやすいタイムスケジュール組んでくれたものだからさー!

 最初に観たのは、もはやこの時期の恒例となった、シチュエーション・スリラー流行の先駆けとなったシリーズの第6作SAW6』(Asmik Ace・配給)。そして2本目は、あのサム・ライミが久々に手懸けた本格ホラー映画、ひとつの不親切をきっかけにして、呪いをかけられてしまった女性の悪夢の3日間を描いたスペル』(GAGA・配給)

 1本は残虐描写てんこもりのスリラー、2本目はショッキングな内容を売りにしているホラー、そんなんを2本立てにするんですから、観終わったあと相当に疲れ果てることを覚悟して足を運んだのですが……案外平気でした。

 どっちもある意味で期待通りだったんですが、そこを超えていないので思いの外楽だったのです。特に『SAW6』は、前作の不自然なところを抽出したり、新しいどんでん返しを繰り返した結果、パターンに陥ってしまい、完全に先が読めてしまいました。少しグロテスクになりすぎていた“ゲーム”が若干初心に戻っていることや、コンパクトにまとめて緊張感を保っているのは評価するものの、そのせいで余計に軽くなってしまった。対する『スペル』は怪奇現象もどんでん返しも意識してオーソドックスを貫き、その意味ではやっぱり新味はなく、覚悟したほどダメージは受けませんでした。でも、表現の巧さや徹底ぶりは素晴らしい。少なくとも面白さ、という点では満足のいく出来です。

 とまあ、出来は色々腐しはするものの、でもこれはこれで愉しかったから良し。……しかし、まだ決めてはいないんですが、もしかしたら明日もホラー観るかも知れないんだよなー……本当に、なんでこの季節にやたらと恐怖ものが公開されるんだろう。

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