同じ、映画への愛なのに。

 先週の土曜日は、体調不良が如何ともし難く、とうとう家から出ることをしませんでした。今週に入り、100%ではないにせよ、どうにか出歩けるところまで恢復したので、久々に恒例の週末封切り鑑賞へ、意気揚々と赴きました――ただし本日も電車で。さすがに、自宅から何度も坂を上り下りした先にある渋谷まで自転車で行く気力体力はまだ取り戻せていないと思うので。

 訪れた劇場は、駅を東口から出てちょっと歩いたところにある、シアター・イメージフォーラム。けっこう気になる作品を色々とかけているミニシアターなのですが、このところ縁がなくご無沙汰でした。どのくらい間が空いたのか、あとで調べてみて吃驚――実に6年振り。そのわりにまったく迷わなかったのは、それくらい立地条件が印象深かったのかも。

 鑑賞した作品は、韓国映画界の鬼才キム・ギドク監督が3年に亘る沈黙を破って発表した、ドキュメンタリーともフィクションともつかない異色作アリラン』(Crest International配給)

 かのキム・ギドクが監督・脚本のみならず、撮影から出演まですべてひとりでこなした作品です。撮影中の事故をきっかけに映画を撮れなくなった自分自身を撮影することで客観視し、ふたたび映画に向かい合い、その深奥へふたたび飛び込んでいくまでを綴っている――とにかく、ものすごーく刺激的な1篇。ちょうど直前に観た『ヒューゴの不思議な発明』と、映画愛の発露、という意味では相通じているのに、撮影規模もアプローチの仕方もまるで逆、というのが面白かった。うっかりすると語りすぎてしまうので、今日はこのくらいに留めます。久々に、ミニシアターの醍醐味を味わった気がする。

 鑑賞後は蕎麦屋にて昼食を摂ってから帰宅。仮眠して、『ヒューゴ』の感想を仕上げたら、まずは作業を進めよう――と思っていたのに、仮眠が充分に取れなかったため、現在頭のなかが朦朧としております。もう仕方ないから、今日まで休養と割り切るか……。

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