レンタルDVD鑑賞日記その281。

 ジャッキー・チェン渉猟の一環として鑑賞、ロー・ウェイ監督に見出される以前、まだ十代のころに準主役格で出演した作品。禁制の芝居を演じようとしたために追われることとなった京劇俳優たちが、悪逆非道を繰り返す日本軍たちに逆襲する。

 ……と大雑把にまとめられるんですが、実際のところ、主人公が逮捕しようとした日本軍を血祭りに上げて追われ、匿われた先で騒ぎを起こして「俺は逃げも隠れもしない」と宣言、しかし留守のあいだに襲撃されて関係者に犠牲を多数出し……といった具合に、終始衝動的に行動して事態を悪化させるだけ、という話になっている。別に反日でも何でも、敵キャラとして確立され、主人公側に正義があることがはっきり解ったり、深みのあるドラマが組み立てられているなら文句はないんですが、本篇は主人公の行動にまったく筋が通っていないのでどーにも釈然としない。

 本当に初々しいジャッキー・チェンがそれなりにたくさん観られる、というのが唯一の価値で、基本的にジャッキーにさほど関心のない人は観る必要なし。ファンとしては、それでも発見が幾つかあったので、観た甲斐はあったんですけど。

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