『午前十時の映画祭7』スタート。

 先週土曜日より、『午前十時の映画祭7』がスタートしました。フィルム上映での初期3年に、デジタル移行後に“新”を冠しての3年を経て7年目、たぶん“新”がついてからの数字が大きくなることを懸念して、こういう表記に変更したのでしょう。

 今年も1年間、長期休暇の時期のみ週1本、それ以外は基本2週に1本のペースで、合計29本が上映されます。“新”がついて以降はすべて年間コンプリートを続けてますので、今年も制覇を目指します。ということで、去年すっかりローテーションとして確立した、プログラム切替直後の月曜日に、今回も観に行ってきたわけです。

 今年も私にとってのメイン館はTOHOシネマズ日本橋です。天気予報ではだいぶ前から今日あたりは雨、という予報が出ていましたが、日付のほうを優先し、電車で移動。自転車を使わないぶん、ちょっと多めに歩きましたが。

 午前十時の映画祭7、日本橋での最初の作品は、ロバート・デ・ニーロメリル・ストリープが共演し、互いに家庭のある男女が躊躇いながらも惹かれあっていく様をスタイリッシュに描きヒットとなったロマンス『恋におちて』(ユニヴァーサル映画初公開時配給)

 とにかく恋愛映画にはあんまり関心がなく、たぶんこの1980年代以降、2000年より前の知識が乏しく、本篇についてもほとんど知識はなかった。同題の大ヒット曲がこの映画に触発されたものだ、という知識を得た程度で鑑賞。

 まあこの映画祭に採り上げられている時点で、まったくの不出来なはずがない。不倫を扱いながらもとても理性的に、実感的に描き出した匙加減と、それを構成の妙でドラマティックに、ロマンティックに演出している。主人公ふたりが恋愛感情を自覚しながらも安易に衝動に突っ走らないあたりや、序盤で提示されたモチーフが終盤で有効に働くあたりに唸らされます。個人的にいちばん痺れたのは出会いの直前、同じ路線でマンハッタンに通うふたりが気づかぬあいだにニアミスしていたくだりの表現です。あの電話の趣向は秀逸。その優れた雰囲気からももてはやされたのは当然と思いますが、クオリティも確かに高い。

 鑑賞後は、このあいだ初めて訪れた立ち食い蕎麦屋へ。2度目でちょっとだけ要領が掴めましたから、前回よりも気軽に足を運べました。ここはトッピングで調整した方が味を多彩に楽しめそうなので、次はまた違う頼み方をしてみよう。

 出がけには少し強めに降っている時間がありましたが、帰りには1滴も降らないどころか、少しだけ雲の切れ間が見えるほどの陽気になっていた……ちょっとだけ釈然としない気持ち。

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