レンタルDVD鑑賞日記その521。

『心霊闇動画』のスタッフによる、映像の本数ではなく取材の質を重視した新シリーズ。飲み会の最中にかかってきた奇妙な電話から暴かれる因縁“憑き神”、忽然と現れた直後に必ず災いに遭うという相談者の話を検証する“スマイル”、奇妙なことが起きるという後輩のアパートに赴いた男性が遭遇した怪異とその背景“侵入者”の3篇を収録。

『ほん呪』フォロワーとして比較的質の安定している『心霊闇動画』のスタッフによる新シリーズ……なのですが、そういうひとたちが「本数ではなく質」とぶち上げた割にはもう一つの仕上がり、というのが正直なところ。

 それぞれ内容的には決して悪くはない。ただ、本家『ほん呪』や、『ほんとうに映った!監死カメラ』といった、エピソードの掘り下げにおいて遙かに質が上のシリーズがあることを思うと著しく物足りない。掘り下げてもあまりネタが出て来ない、ということもあり得るでしょうが、“スマイル”にしても“侵入者”にしても、一連の怪異のもととなる出来事があるらしい、というところまで突き止めているのに、その出来事についてはまったく調査を行っていないのは、仕事として雑。

 特に“憑き神”は、わざわざ「祝詞かも知れない」と祝詞について雑な説明をしながら、ああいう落とし方で済ませているのは色々と問題です。この辺はもっと慎重に扱わないと。

 というわけで、ここまで観た感じでは、“質”を掲げるにはまだまだ勉強が足りない、というのが率直な印象。怪奇現象よりも、演出補の不思議なファッションのほうがインパクトが強いのはどうなのだ。彼女、『心霊闇動画』でも『闇旅』でもずっと異様に個性的な柄の服を着てますけど。

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