脇道寄り道回り道。

 火曜日はTOHO CINEMAS系列で実施されているシネマイレージ・デイ。会員に限り、全作品一律1300円で鑑賞できるのです。一般的なロードショー作品の前売り価格ですが、実は単館上映の作品の場合、前売り券は1500円なので、予め買うより安かったりします。故に、観たい作品がVTC六本木ヒルズでのみかかる場合は、前売りを買ったりせずなるべく火曜日に訪れるようにしているわけで。

 何はともあれ出発。雨が降る心配はなさそうだし、途中で秋葉原に寄る可能性もあったのでバイクで出かけようかと思っていたのですが、やっぱり今日も本が読みたかったので電車にて。家を出る前に連絡を取った結果、秋葉原に寄る意味も無くなってしまったので、心置きなく読書に励む。

 途中、乗り換えポイントである有楽町にてビックカメラに立ち寄り買い物。本来のお目当てはどういうわけか系列店のどこにも取り扱いがない、という結果でしたが、代わりにフォックスのDVDを1000円以下で売っていたので思わず一本買ってしまったり。いいのさ前々から欲しかった奴なんだもん。

 時間に余裕をもって出発したので、悠々と現地入り。サービスデーとは言え会員限定なので大した混雑はしていませんが、平日だということを考えるとちょっと人が多い。子供の姿が見えるあたり、そろそろ学期末で休みに入ったところもあるのでしょう。

 作品は、「これだけ評判になってるんだからとっとと日本に持ってこい」とかなり前から喚いていたあの作品が、ゴールデン・グローブ賞二部門とアカデミー賞脚色部門賞受賞を受けてようやく公開されました、のサイドウェイ』(20世紀フォックス・配給)。詳しい感想は後日こちらに書くとして、簡単に触れておくと――本物の名作。脚本の出来は言わずもがな、演技から演出、音響演出に至るまで間然するところのない出来です。本編の監督アレクサンダー・ペインが手がけた前作『アバウト・シュミット』は私にとって30年ぐらい経ってから観たら染みそうな作品でしたが、こちらは現時点で既にかなり痛い話も混ざっていたり。しかしだからと言って暗い気分にさせず、程良い苦みと甘さの感じられる余韻を残すのが凄い。コメディとして評価されていますが爆笑するようなものではなく、随所でニヤッとさせられる作品であり、あとから吟味してもういちど可笑しさを噛みしめることも可能。低予算でいわゆる有名スターなど出さなくても名作は生まれるのだ、と証明したことにおいても貴重な代物です。待った甲斐がありました。

 それはそうと、……とうとう観てしまいました、『電車男』映画版の予告編を。役者はまだ顔も出てこないような状態ですが、案の定2ちゃんねるの書き込みをモチーフにした作りで、色んな意味で鳥肌が立ちました。

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