映画分は映画館で補給しましょう。

 きのう未鑑賞DVDを一本消化してとりあえず収めたつもりでしたが、やっぱり劇場で観るのと自宅で観るのとでは微妙に違う。どのみち、チケットをもらってしまった作品が今週いっぱいで上映終了になるのは間違いなく、金曜日までに行かなきゃいけないならさっさと観てきてしまおう、と夕方に出発。目的地は渋谷、パルコ八階のシネクイント。

 作品は、一時代を築きあげたメタルロック・バンド“メタリカ”が解散の危機を乗り越え2003年発表のアルバム『セイント・アンガー』を完成させるまでの経緯を極めて赤裸々に映し出したドキュメンタリーメタリカ:真実の瞬間』(Paramount Home Entertainment Japan・配給)。名前こそ知っていますがほとんどその音楽を聴いたことはなく、映画としてもさして興味はなかったので、一切期待なしで鑑賞したのですが――思いがけない収穫でした。音楽映画であり、新作アルバムの優秀なプロモーションでもあると同時に、メンバーの離脱や過去の悪癖の清算、残ったメンバー同士の確執などの障害を乗り越え、あまりに巨大に成長してしまったバンドをふたたび立て直すに足るスタイルを模索していくさまを真摯に描きだした、良質のドキュメンタリー映画になってます。最小限ながらバンドの歴史についてもちゃんと語っており、彼らの音楽について何も知らなくても充分観られるどころか、いつの間にか感情移入してしまうくらいに骨格が整っている。『スーパーサイズ・ミー』なんかと比べても遜色のない作品だと思います。詳しい感想は後日、このへんにアップいたします。都内で三週限定、9月に大阪でもかかりますがそちらは二週間限定と、上映期間が短いのが勿体ない。

 当初レイトショー限定だったのが、先週あたりから夕方以降二回の上映に変更されており、今日わたしが鑑賞した初回もけっこう席が埋まっていました――が、他の単館映画と比べてちょっと客の行儀が良くない印象だったのが残念。前の席に足を乗せたり、時間を見るためであっても携帯電話のバックライトを点灯させるのはマナー違反です、ってまだ浸透してないのかなー。

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