そして今日も今日とて映画鑑賞へ。場所は昨年十月に『クライモリ』を見て以来の銀座シネパトス。銀座地区で好評でロングランになった作品や、他の話題作に押し出された作品が最後に行き着くところゆえ、去年くらいまではわりと来る機会が多かったのですけれど、なるべく初日か早い時期に鑑賞することを心懸けている昨今は足が遠のきがちでした。本日の作品はここで封切りとなっており、言い換えると当たらなかった場合本当にあっという間に消えかねないので、急ぎ訪れた次第。しかし早く着きすぎたので、近くのブックファーストで時間を潰す。
ものは、あのリチャード・マシスンの小説に惚れ込んだ『宇宙戦争』『スパイダーマン』の脚本家デヴィッド・コープが自ら脚色・監督、高い評価を受けながらも色々な事情から日本での公開が延び延びになり、六年近くを経てようやく本邦にお目見えとなった、ケヴィン・ベーコン主演による心霊スリラー『エコーズ』(Art Port・配給)。海外での公開時に偶然観ていたという風野春樹氏が評価されていたので、前述のような事情もあって急いで観に行ったわけですが、なるほど納得の良品です。詳しい感想は、「ケヴィン・ベーコンはイってしまった人がよく似合う。」からどうぞ。ちなみに銀座シネパトスは幹線道路の下にある特殊な劇場であるため、しばらく前の改装でだいぶマシになったとは言え未だに頭上を走り抜けていく大型車の振動が響いてくる困った劇場ですが、しかし本編ではあまり気になりませんでした。ホラー映画特有の低音を利かせた音楽がふんだんに使われていたこともそうですが、何より決して所得の多くない人々が暮らす街という設定であり、間近に高架線が通っているから。……音響演出が齎す振動なのかリアルな振動なのか区別がつかない。
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