十月以降の注目映画。

 ことのついでなので、十月以降に公開される映画の中から私の気になるものをピックアップしてみるいえー。

 実は単独作品は未だ一本もきちんと観ていない*1ことが我ながら悔やまれていたジャン=リュック・ゴダールの最新作です。ゴダールに影響を受けた少女を巡る映像を三部構成で綴った物語。従来のゴダール作品とはテイストがかなり違っているそうですが、公式サイトを観ると非常にわたし好みの気がして楽しみなのです。10月15日より公開。

スパイ・ゲーム』、『マイ・ボディガード』のトニー・スコット監督最新作であるこれは実在の女賞金稼ぎをモデルにしたアクション大作。こないだ初めて予告編を観ましたが、相変わらずこの監督の作る映像は格好いい。10月22日より。

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』のヴィム・ヴェンダース監督作品。叔父を訪ねて十年振りにアメリカに戻ってきた少女を主人公にしたロード・ムービー。個人的に911に向かい合った作品に弱いのですが、これもまたグラウンド・ゼロを作中のモチーフに用いているようです。こちらも10月22日公開……楽しみにしていた作品の公開日が重なると辛い……。

 ……私がこれを楽しみにしているのは皆さんご存知のことでしょうが念のため。昨年公開されるやいなや映画マニアを震撼させ、以後しばらくのあいだ私はあっちこっちで推薦しまくったため会う人会う人から「『SAW』観ましたよー」と言われるようになってしまった作品の続編。監督は替わりましたが、前作の監督ジェームズ・ワンは製作総指揮に、脚本担当リー・ワネルは新監督とともに脚本を手懸けており、かなり理想的なかたちで前作のムードを踏襲していると思って期待してます。10月29日公開。

 唯一趣が違うこれは、『トリプルX』『リディック』のヴィン・ディーゼルが初挑戦したコメディ。強面の海兵隊員が任務として子守をしなければならなくなる、という如何にもな設定の作品ですが、もともとただの肉体派ではなく演技に幅も色気もあるヴィン・ディーゼル作品なのでこれまた楽しみ。10月29日公開……って、初日はあっち優先だから無理だなあ。

 いちおうミステリ畑、しかもちょっと幻想文学寄りの者としては外せません。オムニバス形式で乱歩の作品世界を映像化した意欲作。11月5日より。

 こちらはホラー者としてとりあえずチェックしておきたい、鈴木光司原作・中田秀夫監督作品『仄暗い水の底から』のリメイク。11月12日から公開。

 映画版『半落ち』の佐々部清監督が、かつて映画館で上映の合間に芝居や歌をかけていた芸人の姿を現代と過去とを織り交ぜて描いた作品。その目の付け所もいいのですが、個人的にはその幕間芸人に藤井隆を起用し、彼の多才ぶりを活かしてくれていそうなのが大変嬉しく楽しみだったりします。11月上旬より全国公開、ですが舞台となった山口や北九州では既に上映が始まっているとのこと。

 雪に閉ざされた山奥のペンションで起こる殺戮の惨劇……と聞くと悪い癖でミステリものだと捉えてしまいますが、人間の業の深さを軸にしたホラーであるようです。妊娠中の17歳の少女を中心に据える、という組み立てにも興味を惹かれるので、とりあえず観ておきたい一本。11月中旬頃公開予定。

 不幸続きの青年が、父の遺灰を道連れに“哀しみ”を満喫する旅に出る、という物語。『ランド・オブ・プレンティ』にしてもそうですが、こういうロード・ムービーは前提となる設定が魅力的だというだけで途端に観たくなってしまうのです。11月公開予定。余談ですが、これの予告編に登場するオーランド・ブルーム稲垣吾郎に見えて仕方ありません――誰も同意してくれんけど。

トレインスポッティング』『28日後…』のダニー・ボイル監督最新作。突如空から振ってきた大量のポンド紙幣を、有効なかたちで役立てようとする兄弟の冒険物語。秋公開予定、まだ日にちは確定せず。

 まだ他にもあれこれありますがとりあえず今回はこの辺で勘弁しといてやらあ。

*1:オムニバス『10ミニッツ・オールダー』参加作品は観ましたが、10分だし。

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