『まんが日本昔ばなし』第二回

 またずいぶんと間が空いたなー。体調不良ゆえ映画鑑賞は控える方向になっているので、今回はリアルタイムで観ました。

 第一話は『ききみみ頭巾』。山奥に暮らすお爺さんが、足の悪いキツネに手を貸してやったところ、後日キツネの家に招かれて、人間以外の生き物の言葉が聴き取れる不思議な頭巾を貰う、という話。その効力によって幸せを得る、という流れはお約束通りで、誰も邪魔しないのがちょっと物足りなく感じられますが、与えられた力を正しく使って報われるという筋は快い。

 第二話『キジも鳴かずば』は一転して暗鬱なトーンの悲しい物語。誰しも聞いたことがある慣用表現の由来を描いた話ですが、本当にこういう成り行きだったのでしょうか。実在らしい地名も出てくるので、言い伝えとしては存在しているのでしょうが、言葉のあとから作られた話という捉え方も出来なくはない。しかし、ならばそこからこんなに悲しい話が作りだされたこと自体が興味深い。第一話同様悪人などひとりも出てこないのに悪い方へと転がっていく内容であるだけに、尚更余韻が切ない。

 構成までが見事な、大変に良心的な作りでした。今更ですが、やっぱりいい番組です。なんで終わらせてしまっていたのやら。

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