あの出来事以来調子を崩し、リ・マージョンの形成を妨げるリモネのために、せっかく復帰したコール・テンペストも従来より低く扱われてしまっている。ドミヌーラは、そんなリモネにある提案をすることで、テンペストの立て直しを図る――
……うーん、もう本格的にしんどいかな。ようやくシムーンの戦闘能力を初めてまともに描いてきたわけですが、しかしいざ描かれても御都合主義的なその攻撃力には、ヴィジュアルとしての美しさ以外の魅力を感じません。だって、これの戦闘能力って、要するに夜店の型抜きのようなもので、細かければ出力が強くなる、というほかに色分けが為されているようには到底見えず、出せれば万事オッケー、戦略的な配慮はほとんど必要なし、という代物に見え、今後戦闘の最前線を描いた物語としての深みはあまり期待できそうにないのですもの。
なにやら思惑があって現れたらしいドミヌーラもやっていることは素人同然の短絡的なショック療法に過ぎないし、リモネの煩悶もラストで下した結論もあまり説得力がない。耽美的な映像によって和らげられていることを差し引いても、戦争を扱っているが故のシビアさが一向に伝わってこないのは問題です。
相変わらず作画だけはハイレベルですが、脇役になると途端に手を抜き、声優に至っては満遍なく指導を怠っている感覚もそのまんま。次回予告ですら『いぬかみっ!』を見習え、と言いたくなるほど何の魅力も感じないってどういうことだ。……入魂のアイキャッチや、主要キャラなどだけとはいえ美麗な作画に未練は感じるのですが、もう内容的にレベルアップは望めそうもない気がしてます。本当に切るかな。
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