毎回律儀にオープニングから鑑賞してるんですけど……「彼女が刑事であることは誰も知らない」って、それじゃ職務が遂行できないだろお前。
大量の犠牲者を出した、“モリアーティ”という通称を持つ殺人犯・袴田権四郎(織本順吉)を護送する任に就いた銭形舞(堀北真希)と五代(山下真司)。トイレに行きたい、という袴田の言葉で、郊外にあるレストランに立ち寄ったが、そこに人の姿はなく、代わりにホールスタッフの服を着た謎の男の屍体があった。連絡網を断たれた三人を、謎の銃弾が襲う――!
のっけから「今回は趣向を変えてハードボイルドタッチでお送りします」というアナウンスつき、という意表を衝いた展開。確かに演出も話運びも渋いんですが、細部は相変わらずいい意味で陳腐です。なんでわざわざ閉鎖された店を利用するねん。なんで凄腕の殺し屋がそんな安易なやり方を選択するねん。ハードボイルドタッチ、というより劇画調という趣でしょうか。わざわざ採り入れた謎解きも、今回の話運びでは浮いてしまってます。
今回評価できることは、毎度意味のないリボンによる捕物が初めてまともに役立っていたことと、“モリアーティ”という悪役が素晴らしく渋かったこと。名脇役・織本順吉の存在感がいい形で効いております。何やら思わせぶりに姿を消しましたが、この方は再登場するのでしょうか。
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