湿布が薫る。

 夕方から映画鑑賞のために有楽町へ。前作からの絡みで丸の内TOEI2でかかっているものと早合点して行ってみれば、目当ての作品は最初の二週のみ別の劇場にて上映しているとのこと。慌てて移動しました。

 本当の上映館は、サロンパス ルーブル丸の内。もともと丸の内ルーブルとしていた劇場ですが、近頃流行のネーミングライツ販売によって昨年に改称したのです。あくまでネーミングライツだけなので、劇場の設備自体は変わっているまい、とたかを括って入ってみて、しばし唖然。

 マリオン新館の7階にあるこの劇場はエレベーターで上がると、出て左手にロビーを挟んでスクリーンがある。中間点に離れ小島のような格好で、前売り券やプログラムを販売するための区画があって、エレベーターから見て手前のところはテープで封鎖されており、通常奥の方から入場・退場を行うようになっていました。

 久々に訪れた劇場は、基本的な考え方は一緒でしたが、離れ小島の部分が拡張され、エレベーターから見て手前が出口に、小島の向こう側が入口になっていました。問題は、その拡張した小島部分。

 サロンパス売ってんの。

 いやそりゃ名前に冠していて扱っていない方が変といや変ですよ。しかし、真っ正面に何故かサロンパス! CM出演中の高橋克典をあしらった大看板! そしてほのかに漂う湿布の匂い!! ……しかし、こちらの販売カウンターには“Closed”の札が置いてあって、販売はしていない様子。声をかけたら売ってくれたんでしょうか。

 いやそれはさておき、本日鑑賞したのは、本当なら先週土曜日の初日はこっちを優先したかった、『リベリオン』のカート・ウィマー監督が『バイオハザード』シリーズのミラ・ジョヴォヴィッチを主演に招き、前作で提示した独自の武術“ガン=カタ”の様式を受け継ぎながら更に激しいアクションに挑んだウルトラヴァイオレット』(Sony Pictures・配給)。感想は……ちょっと期待しすぎたかも。基本スタイルは『リベリオン』を踏襲しているのですが、アレは大きなバジェットでやるには相応しくない。特に序盤は、前作よりもふんだんにCGを用いて、如何にも近未来的でかつ超人的なアクションを展開しているのですが、そのせいで後半の“ガン=カタ”のようなアイディアを駆使したアクションとアンバランスな印象を齎している。シナリオの整理も悪く、全体に『リベリオン』より見劣りがします。ただ、シチュエーションの似通った『イーオン・フラックス』と比較すると、アクションを表現するセンスの違いは歴然としていますし、ミラの切れ味のある動きは見応えがあります。近未来アクションとして、間違いなく貫禄は感じさせる一本。詳しい感想は後日、こちらに

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