父の痕跡を辿ってはるばる明石へと赴いた神楽アカネ(堀北真希)。だが父の消息は見つからず、同道する黒金(陣内孝則)と心太(塚本高史)は地元で遭遇した大衆割烹・浜田屋のおかみ(宮崎ますみ)と給仕のやよい(柳沢なな)に一目惚れし、ふたりの苦境に手を貸そうとする。ひとり父の行方を捜し続けたアカネだったが、しかし西豪寺エレナ(片瀬那奈)が間もなく開催される“鯛バトル”に勝った暁には浜田屋の店舗を買収するつもりであることを知ると、病気がちな女将に代わって出場を宣言してしまう……
……んー、漫画だ漫画だ。展開が無茶苦茶すぎて呆れっぱなしです。無声映画的な回想シーンのわざとらしさはまあ何とか許容するとしても、特に変なのはヘリコプターが登場する場面。どう考えても、店のある場所と着陸する場所がずれすぎているのに、ヘリコプターが降りてくる轟音で振動して気づくのはおかしいだろー。
料理の研究に関する展開は前回通り、形を押さえているといえば聞こえはいいのですが、どうも膨らみがなくて観ていて面白さがない。全般に娯楽のお約束を踏まえた展開ばかりで、頭を楽にすれば堪能できそうなものですが……しかし今日はこっちのコンディションが悪かったせいもあるのでしょう、正直いっかな面白くありませんでした。
何より酷いのは、ラストのピンチが完全に前作と同じ流れになっていること。いや、パターンを繰り返すのはいいんですが、まだ2回目では早すぎる。ちゃんと旅をしてその途上でトラブルに遭遇して解決して……という流れでやりたいなら、少なくとも2回目ぐらいは第1回目と違う、全体の形を膨らませる要素を提示できなければ駄目。もうまるっきり第1話と同じなのです。第1話が飛び抜けて面白ければそれでもいいんですが、そもそも第1話だって大したことはなかったのに、なぜそこに拘るの? 観ていてただただ苛々するだけでした。周りの悪人ぶりも単に思慮が足りないだけにしか見えず、それ故ラストであるべきカタルシスも不足気味。
この様子だと、前の『クロサギ』同様、ただ堀北真希のためだけに観ることになりそーな気がします。いやまあ、私はそれでいいんだが。
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