この年末は観たい映画がやたらと多いので、機会を見つけたらとっとと観て来ねばなりません。本日もある作品に狙いを定めていたのですが、しかし調べたところ、わざわざ原作を読んで予習しておいた奴が、見に行くつもりだった劇場で今週いっぱい限りと気づいたため、急遽作品を変更しました。予習して観ないのはさすがに悔しすぎます。
そういうわけでまたしても六本木にて鑑賞したのは、P・D・ジェイムズの同題小説の着想・舞台設定などをベースに、『天国の口、終りの楽園。』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』のアルフォンソ・キュアロン監督が近未来の絶望と希望とを描いたSF大作『トゥモロー・ワールド』(東北新社・配給)。話通り、原作とはまるで別の話でしたが、設定や精神性は踏まえているので違和感は思ったほどありませんでした。それ以前に、意志の明確な、情報量豊かな映像が打ちのめされるくらいに素晴らしい。映画という表現方法に矜持のあるクリエイターが遺憾なく全力を注いだ、重厚な傑作でした。詳しい感想は、「ジュリアンさん死ぬの早いなー!」からどうぞ。主演のクライヴ・オーウェンに次いでクレジットされているからもっと終盤まで重要な役割を果たすのかと思えば、もの凄い意外なところで退場してしまいました。無論、主題にとって不可欠な存在ではあるんですが。
ちなみに、平日の初回というもの凄い時間に鑑賞したために、、場内には私と壮年の男性ふたりしかおりませんでした。贅沢と言うべきか。
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