新耳袋トークライブ51

 昨晩は家で『硫黄島戦場の郵便配達〜』をひととおり鑑賞したあとで家を出、新宿駅から会場であるLOFT/PLUSONEへ直行。今年最後となる新耳袋トークライブを鑑賞してきました。今回はご一緒するメンバー全員所用で来られなかったため、久々に私ひとりです。

 第1部では、すっかりお馴染みの映画秘宝編集部に男の墓場プロダクションの面々も加えた多人数で、『新耳袋』の名作エピソード『残煙』の舞台となった神社を訪れた一部始終を、ビデオ映像を交えての紹介。最近このイベントがお笑いに傾いている最大の原因を作っている現地取材企画ですが、今回はけっこう本気でヤバそうな気配を醸しだしておりました。8人もの大人数で行ったから無事で済んだ、というのは冗談でなかったように思います。大まかな内容は映画秘宝に掲載されており、しかも来年夏までには一連の現地取材企画と纏めて1冊にする予定があるらしいので、そちらをご参照ください。でも、怪しいものが近づくと簡単に絵が乱れるあのビデオカメラはいい加減引退してもらった方がいいと思う。

 休憩を挟んでの第2部は、すっかりお馴染みとなった木原氏の弟子格である某氏を交えて、久々に本腰を入れての怪談パート。このところ明らかに取材の密度が低くなっているのが窺えて、怪談会としてはいまいちの印象を受けることが多かったのですが、今回は出色でした。何せ、どんな巡り合わせだったのか、一家が全滅する長篇が何と三本立て。うちひとつは既に『幽 Vol.006』の木原氏の連載企画で紹介されていますが、もう一つはつい先日、まったく思いがけないきっかけで採集できたというもの。しかもいずれも本当に怖いことはこれから起きるかも知れない、という厭な締め括りつき。この手の一家全滅ものは、従来の『新耳袋』の枠では禁じ手にしている“呪い”に抵触する可能性が高いので、ライブでざっと披露するのみ、『新耳袋』には収録しないという方針でやられていましたが、さて今回の話はどうするのやら。来年から新たな怪談本シリーズを興すことは決定事項らしいのですが、そこには含めるのかどうか。

 通常は4時前後に2度目の休憩を入れるのが普通でしたが、今回は話があまりに盛りあがったため、最初の休憩から3時間ほど一気に駆け抜けた感じ。あまりに重い話が続いたため、店側の提案で最後に乾杯をしてからいつもの締めをして、6時ごろに終演。久々に充実した内容でした――ひとりで来たのがちと申し訳ないくらいに。

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