……や、やっと映画感想に辿り着いた。ぜえはあ。やっぱり感想類は溜めこむもんじゃありません……。
週末恒例の映画鑑賞、本日は先週のうちにチケットを確保してあったので、“駐輪場が空いてなくて入れません”という事態を避けるためにも電車にて、きのうと同じ六本木へ。
鑑賞したのは、1976年に公開され横溝正史ブームと角川映画隆盛の礎を築くきっかけともなった大ヒット作を、オリジナルと同じ市川崑監督・石坂浩二主演にてリメイクした話題作『犬神家の一族』(東宝・配給)。さて出来はと言うと――さすがに年齢故の衰えはあちこち見いだせますが、トータルでは予想以上に良質。旧作を知っていればいるほど言いたいことはありますし、相変わらず捜査部分で不自然なところはあるものの、娯楽映画としての貫禄は充分。旧作のファンにも楽しめて、新しい観客にも充分アピール出来る仕上がりだと思います。詳しい感想は、「実はみんな佐清が大好き。」からどうぞ。グッズでは完璧にマスコット扱いだし私まで思わずストラップ買っちゃったし。
上映後は主要キャスト・スタッフによる舞台挨拶。主演の石坂浩二を筆頭に、松嶋菜々子、富司純子、松坂慶子、萬田久子、奥菜恵、深田恭子、市川崑監督に佐清の総勢9名が登壇。TBSアナウンサー向井政生の司会によって進行しました。今回はキャンペーンが凄まじかったようで、主演の石坂浩二は開口一番「話しすぎて飽きました」と言って笑いを誘いつつも、気配りの細やかさを発揮して終始場を引っ張っていました。個人的に印象的だったのは、三谷幸喜があの登場シーンをひたすら練習し続け、本番でもまったく同じ動きをしていたために石坂らが笑いを堪えるのに必死だったという話や、犬神家の三姉妹が“三婆”と呼ばれないよう色々と努力していた様子や、物語後半で気の触れた小夜子(奥菜恵)がウシガエルを抱きかかえながらあの逆八の字倒立を見ている場面でだんだんカエルが可愛くなっていった話あたり。
フォトセッションでは名物である逆八の字倒立の撮影に使用された脚の模型を中心に据える、という行き過ぎた工夫を披露して終了。こんなにも愛されている佐清さんですが、しかし中の人は別の舞台があったために不参加。市川崑監督の乗った車椅子を押していた佐清さんの中身は別の人だったようです。
車椅子で登場されたのを見たときには「ああ、やっぱり辛いのか」とちょっと悲しくなりましたが、しかし自分の挨拶において監督は、少々声を出すのに苦労しつつも、「いま見るとまたあれこれ撮り直したくなるから、これからがいちばんの辛抱」と、考えようによっては頼もしい言葉を発していました。まだその気力があるうちに、今度は完全な新作――未だ市川監督が手をつけていない横溝原作の映像化に挑んで欲しいものです。映画感想本文にも書きましたが、石坂浩二が走れるうちに。
観賞後は近くのラーメン屋で昼食を摂り、有楽町や秋葉原で買い物をしてから帰宅。一眠りしたのち、私を待ち受けていたのは、感想地獄でありました……。
コメント
だってあれの白マスク佐清さんじ……いやいやいや;