誘拐されかかった貴子を助けた拍子に服が破け、瑞穂が男であったことが彼女に知れてしまう。言い訳もしなかった瑞穂に、ちかごろ惹かれはじめていた貴子は、その事実との折り合いをつけかねて困惑し、瑞穂に対してまた頑なになってしまう。それでも黙ってくれている貴子に対し、瑞穂は降誕祭のダンスパーティまで猶予を欲しい、と申し出る……
うん、最後まできっちり仕事を全うしてくれました。それで良し。途中で予感した通りの特定ルートを選択しないニュートラルな結末でしたが、ちゃんと約束は踏まえており、後半は作画のレベルも上で安定している。
そして締め括りも、ここまでの展開をいちばん綺麗に踏まえた納得のいく形に落ち着いてます。途中で感じられた貴子とまりやの関係性をしっかり確認して、ささやかながらカタルシスに結びつけている。どのみち終わらせようがないのなら、これが最善でしょう。
……まあ、細かく言えば終盤の貴子の台詞が少し急がせすぎだろうとか(しかしその焦りっぷりが逆に彼女らしくもある)もうちょっと個々とのダンスシーンをゆったり描いて欲しかったとか、それ以前にもう1クールぐらいやっといても良かったんじゃ、とか色々ありますが、与えられた尺できっちり収めて快い印象を残したのだから充分です。ごちそうさまでした。
それよりなんであの寮生仲間と貴子が一緒に温泉にいるのかとか、あの展開でどうやって貴子が瑞穂とデートにまで漕ぎつけたのかが気になるんですがそこは想像で補えってか*1。そこまでの奮闘ぶりを考えるとあまりに健気すぎるぞ貴子。
*1:ED背景でイラストのみにて描かれたその後のエピソードのこと。
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