じめじめと湿っぽく、ヒロの髪が爆裂する梅雨の季節。ゆのと宮子はデッサンの授業を受ける。吉野家先生の暴走の果て、けっきょくは準備室からモチーフを運んできての静物デッサンになったが、ゆのは製作中に飲み物を一滴こぼしてしまい……
またしても少し時間を遡ってます。前回解き明かされた宮子の部屋の謎が、まだ曖昧なままで語られているというユニークな構成。しかもちゃんとこの構成にした意味のあるネタが仕掛けられてます――でも、ちゃんと話を覚えていて、説明なしでも意味が汲める視聴者でないと、構成が珍妙なだけのほのぼのアニメにしか見えないでしょう。それでも困りゃしませんが。
今回は1話を貫くアイディアがなく、前半と後半とで内容がやや分裂気味であるために、全体の印象がぼけてしまっている。でも、もともとがゆのたちのぼんやりとした日常を描くというのが主眼のはずなので、こういう回もあっていいのでしょう。少なくとも私は好き。そうしてさりげなく描きつつ、しかしよく見ると解る工夫がどこかに隠れている、という風に作ってくれそうな気配が感じられるので、尚更目が離せなくなりました。
ただ、ほんのちょこっと作画に乱れが認められるのが不安材料。この表現手法は作画枚数を抑えつつ工夫で見せるのがポイントのはずで、そのぶん余計に、絵自体の質は保持してくれないとちときついんですが……まあ、本当にちょこっとだったので、杞憂に終わってくれる、と思う。
ちなみにわたし、タイトルの意味が咄嗟に理解できませんでした。ざっと見直して解った。
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