逃走していたカズキたちだが、遂に新たなる再殺部隊・火渡たちに追いつかれる。壮絶な攻撃によってカズキとはぐれた斗貴子・剛太は、忍者刀を扱う錬金の戦士・根来と交戦する。一方、錬金戦団は秋水を加えた討伐隊をヴィクターに向けて送りこむが、圧倒的な力を前に手も足も出ない……
ここまで来てようやく原作の展開を思い出しました。そうか、アレとの戦いを抜いて単純化させたか。そもそもカズキよりもヴィクターのほうがこの時点で脅威なのは間違いなく、そのために秋水をスカウトして討伐隊に加えるという錬金戦団側・千歳の戦略も理に適っている。原作の良さも欠点も把握した脚色には相変わらず好感を抱かされます。
……が、その筋の通ったアレンジ故に、前回と同様に整理の雑さと混乱とが如実になってしまっているのもまた事実。カズキの見せ場を次週に先送りにすることで解決したようですが、しかしそれでも今回のなかだけで3つのルートを並行して描かねばならない。難しいのは確かであって、それを思えば充分努力は窺える出来なのですが、でも散漫な印象は拭えませんでした。依然として密度は高いのに、それ故にあまり厚みも感じられなかった。惜しいなあ。
もうひとつ、原作ではあいだにもう少し尺があったため、まだ納得出来た剛太の意識の変遷が、省略されたせいで強引に感じられたのもマイナス。あれでも筋は通っていますが、もう1本補強が欲しかったところです。
と辛めに書いてはいますが、基本的には水準を保っていることは言うまでもなく。DVDの巻数から推測するとあと約7話、刮目してお付き合いいたしましょう。来週は秋水くんの出番はないのね、あっそ。
……でも出来れば見たかったぞミニ斗貴子さん。
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