学園祭中止を撤回させるために必要な、全生徒中75%の署名を提出するまでの期限は、あと僅か。だが、関心の乏しい生徒たちを惹きつける明快な手だてもなく、署名活動は想像以上に難航する。あまりに甲斐のない有様に、むつきや芽生でさえ徒労感に見舞われて、生徒会室から足が遠のくのだった。
話によると当初学美の役は林原めぐみに依頼されたそうですが、出産後彼女は仕事を絞っているとかで、結果的にOP・EDテーマのみの参加となり、学美は堀江由衣が演じることになった。そういう経緯がある場合、自然とゲスト出演という席が用意されるわけです。
まったく打つ手なし、の状況からの打開策は、これまで生徒会室に頻々と出入りしながら、自発的な行動のなかった桃葉から投げかけられた格好となりました。実際に打開できたかどうかは別として、このタイミングで彼女が動いたあたり、いい意味で周到な計算を感じさせます。この狙いすました組み立ては、間違いなくシリーズの美点です。
ストーリー・演出共に初期のような手業は感じられなくなりましたが、その分青春ものとしての完成度は高まっています。ただ……正直に言うと、どんどん主題も描くものも普通になってしまって、映像や演出の基本スタイルにある冒険心にも拘わらず、個人的にはあんまり魅力を感じなくなりつつあったり。勿体ない気がする。
それにしても、この新しい校歌、私なら聴いた瞬間にキレる自信があります。
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