『アルゼンチンババア』アルゼンチン・タンゴ御披露目つき特別試写会

 未報告の出来事、感想を順次、書き上がり次第アップしていきます。まずは3/15の出来事から。

 夕方、ひと駅先まで歩いたところでいつもの某氏と落ち合って、九段下まで移動。mixiに開かれた映画公認コミュニティで行われたプレゼントに当たったので、観に行ったのであります。会場は、いったいいつ以来の訪問となるのか、の九段会館。率直に言えば、ここはあまり映画の上映には向かない設備だと思うのですが、まあそこはそれ。

 作品は、見出しにも書いていますが、よしもとばななの同題小説を役所広司鈴木京香堀北真希という豪華なトリプル主演にて映像化した、奇妙な“しあわせ”のかたちを描き出したドラマアルゼンチンババア』(松竹KINETIQUE)。原作を予め読んだうえでの鑑賞だったのですが、あの雰囲気を重視した作品をよく物語に再構築した感じ。原作に愛着が強いと、あまりに美化しすぎたタイトルロールの造型やあちこちに付け足されたエピソードが鼻につくかも知れませんが、しかし本質と、そこにある精神性を決して歪めていないので、充分に優秀な映像化だったと思います。堀北真希ファンとしては、彼女の可愛らしさをきっちり撮してくれていたので基本的にOKでした。……それでいいのか俺。詳しい感想は後日、このへんに

 イベントは本編の上映前に催されました。まさに今日この日のために、映画に関係する各社のOL3名が、本編に振付として参加したプロの指導を仰いでアルゼンチン・タンゴを学び、その成果を御披露目するというもの。名付けて“タンゴ三姉妹”なるそのお三方のダンスは如何ばかりか、というと……うん、頑張ったと思う。いや率直に言って、この短期間でよくステップを学び覚えてきたなあ、と感心はするのですが、あくまでそれだけ。確かによく頑張ったのは解りますし、温かい目で見てあげられはするんですが、ちょっと企画者の自己満足が強すぎる。近年テレビのバラエティ番組で似たような企画が多発しているからこそ通ったのでしょうけれど、個人的にはあんまり多用していい手法じゃない、と思います。ブログのかたちで公開されている練習過程を予め知っていればまた印象も違ったんでしょうけれど。ちなみにそのブログは、上のユニット名のところにリンクしてありますので、興味があったらご覧くださいまし。

 ただ、その直後に登場した、“タンゴ三姉妹”の講師であり、劇中にて鈴木京香らが披露するタンゴの振付も行っている国際的なプロのお二人、“シンゴ&アスカ”はさすが、素人目でも解る素晴らしさでした。やはりダンスはただ覚えて踊るだけでは駄目、見られることを意識して、如何に美しく見せるか、そこにどれほどの表現を託すかがポイントであって、並べてみるとこのお二人のレベルの高さは歴然としている。正直、“タンゴ三姉妹”だけでは学芸会の域を出ていませんが、“シンゴ&アスカ”が登壇してくれたお陰でイベントとしての体裁を繕ったという趣。はっきり言って、このふたりを生で観られただけでも来た甲斐はありました。

 でも……でもしかし、やっぱりこのイベント、九段会館は不適当だったと思います。いや、後ろのほうに座っていた人はいいんです。問題は私みたいに意識的に前に座る人間です。九段会館の座席は、先頭に近いほど舞台を見上げる角度になってしまう。その壇上で、スカートを翻すダンスは……。いや、相手はプロとその指導を受けた方なんですから、覚悟も準備もあったんだろうとは思いますが、でも客に気をつかわせてどうする。

 とまあ、細々と疑問や文句はあれど、しかし映画自体が上出来で、しかもそうそうお目にかかれない種類のイベントだったのも間違いなく、トータルでは楽しませていただきました。

 観賞後は、色々あって某氏と別の知り合いがお会いするのを仲介し、ついでに夕食も奢ってもらってから帰宅。何だかんだで家に着いたのは23時過ぎ。本当はこのイベントまでに片付けておきたかった作業がまだ残っていたがために、以降地獄を見るのでした……。

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