『口裂け女』監督・脚本:白石晃士/主演:佐藤江梨子、加藤晴彦、水野美紀/配給:TORNADO FILM +初日舞台挨拶

 過去の出来事についての補足報告。こちらは3/17……2週間も前だぞおい!!

 作業明けでへろへろになりつつ、半ば意地で渋谷まで赴き、向かったのはシアターN渋谷。舞台挨拶目当てですが、事前に整理券の配布や前売り券の発売はなく、普通に並んでの入場。大丈夫かいな、と首を傾げ、いちおう他の作品の時間割も調べていったのですが、どうやら無事に入れそうなのでひと安心。

 でもって鑑賞したのは、『ノロイ』によって本邦ホラー映画に新風を吹きこんだ白石晃士監督の最新作、あの都市伝説最凶のヒロインを現代に蘇らせた正統派ホラー口裂け女』(TORNADO FILM・配給)。何せ前作が素晴らしかったので、少し過剰なくらい期待を寄せていたのですけれど、いい意味で裏切りのない完成度。定石をよく知り尽くしたうえで、丹念に伏線を張り時として意図的に外し、玄人でもしばしば幻惑される話運びを繰り広げ、最後まで心を掴んで離さない。とりわけ、水野美紀が演じるタイトルロールが見事でした。貞子や伽椰子とはまたベクトルの異なるホラー・ヒロインを構築している。これはナイス。詳しい感想は、「胸の大きさはあまり関係ない。」からどうぞ。意味は適当に察してください。

 上映後はお楽しみの舞台挨拶です。登壇したのは初演の佐藤江梨子加藤晴彦、重要な役柄を演じる川合千春と桑名里瑛、そして個人的にはこの人がいちばん見たかった白石晃士監督の5名。映画を観たあとだと水野美紀がいないのが惜しまれます。

 司会の方があまり達者でなく、話の配分が無茶苦茶でしたが、バラエティ番組の経験も豊富な加藤晴彦がうまくフォローしたお陰であまりおかしな流れにならずに済んだ感じでした。全般に話題となっていたのは、水野美紀の存在感の素晴らしさ。加藤晴彦が控え室で挨拶をしようとしたら振り返ったのがあの顔だったため悲鳴を挙げたとか、彼女に抱えこまれた桑名里瑛が本気で背中から冷たい恐怖を感じたとか、出演者も絶賛する迫力だったそうです。

 司会が監督に1回しか話を振らない、というグスグズの進行が最後まで引っかかりましたが、全体としてはけっこう面白い話が聞けました。まだ色々と落ち着かないなか、無理に駆けつけましたが、満足。

 最後に、当日ずーっと心に引っかかっていたことひとつ。この映画、私にはそこまで衝撃的ではなかったのですが、けっこう残酷なシーンが多いため、PG-12の指定を受けています。なのに、私の前に並んでいた5人ぐらいのグループは全員小学生以下。どうするのかと思っていると、窓口の女性は普通に小学生料金でチケットを出してしまった。いいのか? とずーっと首を傾げていたのですが、今これを書く前に映倫のサイトを確認したところ、PG-12についてはなるべく親、または保護者が同伴してください。”と記してある。必ずしも同伴しなくていい、といったニュアンスの書き方になってました。……じゃあわざわざ指定する意味なかったんじゃあ……。

コメント

  1. 冬野 より:

    「悪魔のいけにえ」シリーズとかをビデオで小学生の頃に見ましたが、でもこんなに清廉潔白な大人になってるわけですから、PG-12とかやる必要ないですよ(゜∀゜)

  2. tuckf より:

    ……命を張ってでも止めるべきでしたか私。

  3. 冬野 より:

    早いうちに英才教育しておけば、きっといい子になりますよ。次はホステル2を見せるべしヽ(´ー`)

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