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印象派 プライス・ダウン・リイシュー盤

印象派 プライス・ダウン・リイシュー盤

 さだまさし1980年のアルバムより。このあたりから曲想が内省的になっていき、ちょっとマイナー色が強まっているのですが、しかしそれは同時に守備範囲が拡がっていったことも示している。ギターを中心に構成されたこの曲は、暗澹たる歌詞とメロディに鬼気迫るものを感じさせます。こういうのを聴くと確かにさだまさしは「暗い」と感じますが、しかしこのアルバムにはクリスティの小説に想を得たさだ版『藪の中』と言うべき『検察側の証人』、まるでSFのような主題を備えた『聖野菜祭』、複雑な入れ子構造になった『0-15』など趣向を凝らした曲に、未だライブで定番になっている曲のひとつ『距離』なんかも収録されている。よく聴けばとうてい「暗い」なんてステレオな表現では収まらない曲ばかりなのです。

 ……しかし、レーベルを移すたびにCDを再リリースするのはいいんですが、ジャケットはなるべくオリジナルを復刻して欲しいところです。当時の写真はあまりに恥ずかしいのかも知れませんが、デザイン性の高いものまで一緒くたに変えられたのがなんだか不愉快。

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