『CODE-E』第6話 巫女さんと修行のこと。

 千波美は光太郎と共に、自分の能力を抑えるべく日々実験を繰り返している。光太郎は新しい工夫を思いついては提案してくれるが、なかなか奏功しない。そんななか、普段ほとんど会話を交わしたことのない斎橋由真から、休みに遊びに来ないかと誘われる。行ってみると、彼女は不思議な力で近所の老人たちに治療を施していた。由真は千波美と同じく、身体から電磁波を発する能力を備えていた……

 やっとこ別の能力者が話に絡んできました。科学的な方向からではなく精神から力を制御する、という話を持ち込むのは王道。

 ただ、どうもこのシリーズは全般に描写が薄い。千波美に対して厭世的な価値観を口にしていた由真が、あの程度の出来事であっさり歩み寄りを見せるのはどうも変。どこかで信じたがっている、という感覚をもう少し繊細に織りこんでおくべきだったと思います。

 由真に限らず、このシリーズはキャラクターの肉付けにどこかブレがあって、いまいち統一感に欠く印象を強めております。シリーズ構成がいまいち機能していない感じ。千波美が光太郎や園美と接点を増やしていくほどに、いちばん最初に彼女を受け入れた圭子の出番が減っていくのも気になります――桃井はるこが声だというだけで若干親近感を覚えているせいもあるのですが*1

*1:ノヴェライズをやらせていただいた『らぶドル』で主役格として扱った野々宮舞の声を担当していたため。

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