『3年B組金八先生第8期』第7回

 駿が突然、学校に赤ちゃんを連れてきた。彼の父親が営む芝居小屋の女優の子供を急遽預かったためだという。ミュージシャン志望である駿だが、父親はかつて仕込んだ女形の道を歩んで欲しいと願い、金八先生にも協力を求める。出来れば駿の夢を汲んでやって欲しい、と金八先生は拒むが、父親は策を用いて駿を舞台に立たせるのだった。

 今度も親に対する反発を描いたエピソード。とは言え、ちゃんと大きな工夫を施しているので、無駄な繰り返しという印象はない。相変わらず重きを置いた授業の部分も説得力が確かで、そのあとの流れに力を齎しています。

 しかし吃驚したのは駿を演じている彼。女形の演技が恐ろしく板についてます。もしかして本当にこっちの出身なのではないでしょうか。まず白粉に紅を差した顔立ちが美しいし、立ち居振る舞いも、完璧ではないけれどちゃんと艶を帯びている。ここで彼が魅力的に舞っているから、話に芯が通ってます。

 息子・幸作が教育実習生として着任するという、シリーズ全体を通して考えるとかなりインパクトのある出来事をあっさり本編に流しこんで、単なる導入にしてしまったあたりにも、生徒を中心にしたいという本シリーズの意志が窺える。あー、やっぱり肯定してあげたいなあ。

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