『ひだまりスケッチ×365』3月16から23日、まろやかツナ風味/10月31日、ガガガガ

 学校に行っているあいだに、宮子の部屋に猫が潜入した。周囲を探るも飼っている家は見当たらず、しかしひだまり荘はペット禁止なので置いておく訳にもいかない。ゆのや先輩ふたりの供給もあってしばらく共同生活を続けるが、一週間にもなるとさすがに4人とも飼うことを考えはじめる……

 今回は2本立て。『俗・さよなら絶望先生』がアレでしたからやっても不思議はありませんでしたが、CM前に“おしまい つづく”と来るとちょっとたまげます。しかも1回の枠の中でも時系列シャッフルしてるし。

 しかし、シャッフルしているからこそ出る味わいというものを、さすがにこのスタッフはよくご存知です。お約束の入浴を、二部構成だからと前半に、宮子で挿し込んでくるのもそうですが、特に大家さんのくだりは絶品でした。……ていうか、この文脈だと、大家さんが猫?

 基本的に実験的な映像作りが主体なのであまり目立ちませんが、心象表現が巧いのもこのシリーズの特徴で、今回もその良さはちゃんと出てます。今回の場合は前半で宮子のマイペースぶりをくっきりと描いたあとだから、余計に後半におけるゆのの生真面目な悩み方が際立っている。

 基本色恋はなし、イベントらしいイベントも最小限なのに、でも青春ものとしての雰囲気を濃密にたたえている。前シリーズにも増して優秀な仕上がりになって嬉しい限りです。

 それにしても、そこでその絵を描いてしまっている時点で沙英はもう駄目だと思う。卒業後もヒロと共同生活送っているさまが容易に想像できます。

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