立て続けに自殺テロを煽動している、ミハエルなる宗教家。その実態を探るべく潜入捜査に赴いた女性刑事が、正体を見抜かれて惨殺された。女性刑事の恋人が、その仇を討つべく身銭を切ってゴルゴに依頼、ゴルゴは早速組織に潜入する。ミハエルは周囲の動向から、彼が暗殺者であるとすぐに察知するが……
今回は死を恐れぬ兵隊、闇での戦闘が見所。
アイディア自体はとてもいい……んですが、暗すぎていまいち動きが解りにくいのが終始困りものでした。ゴルゴの表情をくっきりと描いたシーンの作画レベルは高い一方で、やや手を緩めている箇所が目立ちすぎてしまっているのも残念です。暗い場面中心にやや緩めにしているあたり、解って配慮しているような形跡はあるのですが、ゆえに却って気になってしまいました。
本篇最大の見所にしても、恐らく原作ではかなりあからさまに描いて怖気を誘っていたところだと思うのですが、テレビコードに配慮したのかどうもごまかし気味で物足りない。全体に狙いは悪くないし、導入の切実さに対して無感動に仕事をこなしていくさまが実にクールでいいエピソードになったと思われるのに、全般に遠慮して中途半端な仕上がりになっている印象でした。せっかく深夜にやってるんだから、もっと大胆でも良かろうに。
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