『絶対可憐チルドレン』25th sense.「安産祈願!こんにちは、赤ちゃん」

 薫が楽しみにしていた家族との会食は、いつも通り母と姉が多忙なためにキャンセル。やっぱり家族は自分のようなエスパーが生まれることを望んでいなかったのでは、と薫は悩む。そんななか、ザ・チルドレンの3人はトンネルの崩落事故に巻き込まれた人々の救助に駆り出されるが、埋没したタクシーのなかに昏倒していた女性がお腹に宿していた胎児がエスパーであったため、力が干渉しあい3人は脱出不能に陥る……

 本題に入るまでが妙に長い……。アニメ版では学校生活にやや重点を置く、という方針のようなので、主題の都合で少し尺を割かなければならないのは仕方ないとしても、もーちょっとイベントらしくできないものか。

 ただ、そうした水増しと思しい箇所にいちいち不自然な部分があるのが引っ掛かります。薫の母と姉が揃って有名人であること、薫本人も特務エスパーというあんまり顔を表に出せない立場であることを考えれば、ファミリーレストランのあんな周りに丸見えの場所で待ち合わせをするのは妙ですし、そこを別の理由があると受け入れても、本人が来ていないのに水とおしぼりを出すのは変。コップの掻いた汗でテーブルが濡れるでしょ。おしぼりも冷めるでしょ。登校中、頻繁に欠席・早退する理由を問われて、その場しのぎの嘘をつくのも奇妙です。少しは考えておけってば。

 後半の成り行きはほぼ文句なし。さすがにあの救出計画には無茶が多いと思いますが、主題に対する答をシンプルに提示するには充分です。あんまり控え目にしても見せ場不足だし。

 シリーズが長引くにつれて、絵のほうは微妙な仕上がりになっていますが、見せ場ではさほど不満を抱く出来にはなっていないので問題なし。というか、観続けているとその辺諦めが身についてくるんだなあ。

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