『ゴルゴ13』Target.27 フィアレス

 ゴルゴを立て続けに襲うのは、自らの死を厭わない刺客。いずれも大事故から辛うじて生還した人々だったが、間もなく行方をくらましたのち、死を意識しない刺客となってゴルゴにもとに送りこまれていた。調査によって、黒幕がかつてゴルゴに仕事を邪魔された人物であると嗅ぎつけたゴルゴは、決着をつけるために自ら本拠へと赴く……

 ……うーん、これはどうもいまいち。事故に遭ったから死の恐怖を喪う、という考え方は、PTSDという病についての知識を多少なりとも持ち合わせていると違和感を覚えます。仮に、ある程度の研究に基づいた話だとしても、死を恐れない兵士として集めて育てる、というのは時間がかかればリスクも高い、という気がするんですが。だいたい何だ、あの雑な拉致の仕方は。

 しかし、それに対するゴルゴの立ち回りそのものは相変わらずの格好良さ。黒幕を倒したとき、何故自分が“フィアレス”に負けなかったのか、語ったその理由は定番に過ぎませんが、この男が言うと説得力が違う。

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