『ゴルゴ13』Target.28 白夜は愛のうめき

 バーで辛い記憶におののくひとりの女。罪を犯した女は郷里ノルウェイに帰還するつもりでいたが、雨に祟られ行動の自由も奪われがちな女の前に、無口で謎めいた雰囲気の男が幾たびも現れ……

 今回はゴルゴがどう関わっていくのか、という謎と、悲しい女の佇まいで引っ張っていくエピソード。やっぱりよそのアニメではあり得ない雰囲気で、絵や演出のクオリティに首をひねることはあっても、こういうのがあるからこそ『ゴルゴ13』の存在はけっこう歓迎している私。

 相変わらず冷徹ながら、どこか情を漂わせていただけに、尚更ラストにおける“プロフェッショナル”としての行動の非情さが沁みます。ただあのタイミングはちょっとひどいだろー、とは思いましたが。作画は全体に単純化されていますが、それでもアニメとしての華麗さは留めているので、このアニメシリーズの中ではかなり良質の部類に属するエピソードだと思います。

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