平日ですが、2本立てで観てきました。前にいちど触れましたが、ユナイテッド・シネマ豊洲がオープン2周年ということで、近年の名作を先週から毎週2本ずつ特別上映していて、好都合にも私が劇場で観逃した作品が毎週1本ぐらい含まれている。先週は見送りましたが、意地で本日出かけた次第。2本立てになったのは、ついでに観られる新作が見つかったため。
せっかくバイクでのお出かけなので、給油をしてからお買い物も済ませることに。しかし、秋葉原は例によって駐輪場がまったく見つからず、ここでの買い物は数分とはいえ、やたらたくさん駐車監視員がいる中では迂闊に路上駐車は出来ない。というわけで秋葉原は諦めて先に進む。もうひとつのお買い物は銀座の山野楽器でしたが、こちらはお目当てが店頭販売されていたので、真ん前に駐めてタッチ&ゴーの要領で手早く済ませました。こんな好条件じゃなければさすがに電車で来ましたよ。
そして豊洲に到着。まず鑑賞したのは、通常のロードショー作品。往年の傑作テレビドラマ・シリーズをスティーヴ・カレル主演にてリメイクした、正統派スパイ・コメディ『ゲット・スマート』(Warner Bros.・配給)。けっこう評判がいいので楽しみにしていました。いや、確かにコメディでありながら筋の通ったシナリオで良質の作品なのですが……私は、個人的な理由から最後でズッこけました。いや、よく出来てるよ。出来てるけど……楽しんだのに苦笑いしている私。
観終わると、すぐにもう1本の半券を切ってもらって、別のスクリーンに移動。何せ、時間割上で19時15分に『ゲット・スマート』が終わって、次の映画は19時15分に始まるんですから。ちゃんと冒頭に予告編があるのは確認してあったので、焦りはしませんでしたが。というわけで2本目が企画としてのリヴァイヴァル上映作品、アカデミー賞で3部門に輝いた、ギレルモ・デル・トロ監督による残酷で美しいファンタジー『パンズ・ラビリンス』(CK ENTERTAINMENT・配給)。公開当時から世評の高さを耳にして、是非とも劇場で観たいと念じ、DVDで買うかとも考えたのですが諸般事情で見送ったもので、1年近く経って念願が叶うとは思ってませんでした。そして鑑賞しての感想は――なるほど、これは本当に素晴らしい。デル・トロ監督の秀作『デビルズ・バックボーン』に通じる、戦争という暗い現実を背景とした物語ですが、その残酷さと優しさを共存させたプロットが見事。前々から発揮していたモチーフの完成度の高さも極まった印象で、これは劇場で観られて本当に良かった、と思える1本。嗚呼、幸せ。
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